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柊生side





特に目的もなく街をフラフラしてると、ストリートライブをしてる人達に出くわした。





売り出し中のメンズアイドルらしくて、若い女性軍団の真ん中で歌いながら踊っている。





それを見てると、DISH//としてデビューした頃を思い出した。
音を求めるよりもダンスの技術を。
ダンスの技術よりもコントの質を求めていた頃。





その頃は、こんなに音楽を好きになるとは思ってなくて。
あいつらと一緒にバカやれてればそれで良かった。





それがいつからなんだろ。
もっともっとって、より良い音を求めるようになったのは。





自分達1人1人から出る音が、重なり合った瞬間がすごく気持ちいい。





お客さんに届いてるって感じる瞬間、会場が1つになる瞬間。
あぁ、俺世界一幸せだなって毎回思ってた。





もう、その瞬間を感じることはできない。
自分の幸せの意味がなくなってしまった。





自分の世界に落ちていると、スマホの着信で我に返った。
レイジくんからだ。





柊「……もしもし」





レ「クラブ、来る?回す?」





柊「…回します」





それだけ言って電話をきる。
重い足取りで、クラブの方へと足を進めた。





…そこの踊ってる青年たち。
俺みたいになるなよ。





自分の守りたいものを、ちゃんと守れるようになれ。





柊「…強くなれ」





ぼそっと呟いた言葉は誰にも届かず、俺の心にずしりと重く残った。


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ましゅまろ(プロフ) - トン助。さん» 初めまして!コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉ありがとうございます、励みになります!DISH//さんと共に、この作品も愛してくださると嬉しいです! (2020年9月14日 15時) (レス) id: de85c83aa4 (このIDを非表示/違反報告)
トン助。(プロフ) - 初めまして。DISH//が大好きで作品を探していたら、この作品に出会いました。文章力と表現力を活かした作品のクオリティに衝撃です。更新本当に楽しみにしています。頑張ってください(^^) (2020年9月3日 20時) (レス) id: 5008114d4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましゅまろ | 作成日時:2020年8月27日 22時

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