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匠海side
匠「…柊生、来ないね」
たぶん、みんなが思ってたこと。
時間は無限にあるわけじゃない。
俺らに残された時間は、残り2時間。
柊生が来なきゃ、話せることも話せない。
…意味ないんだ。
4人じゃなきゃ、意味がない。
揃わないんだったら、やる意味がない。
揃わないんだったら、もう一度やろうも思ってない。
昌「誰か、解散してから柊生に会った?」
大「いや…」
匠「俺も」
昌「連絡は?」
大「してない」
匠「……」
柊生は、いちばんDISH//を愛してると思ってた。
だから正直、もう一度やるなら食いついて来ると思ってた。
いや、愛してるから、かな。
好きだから、もうやりたくないのかな。
俺もそうだった。
大好きだからこそ、輝いてる記憶のままで残したかった。
匠「…電話してみる」
そう言って、皆の前でスピーカーにして柊生に電話をかけた。
呼び出し音が、静かな空間にやけに大きく響く。
昌「…出ないね」
大「仕事?かな?」
匠「…」
違うと思う。
だって、既読も付いてないんだ。
俺らのことを避けてるようにしか思えない。
匠「…今日は、辞めよっか」
昌「え…」
匠「だって、柊生いないのに再結成の話したとこででしょ」
昌「たしかに」
大「うん」
匠「ちゃんと説得するから。俺はやる気に満ち溢れてるけど、そっちは?」
昌「俺はもちろんだよ!」
大「…俺も、」
今日は、大智がそう言ってくれただけで十分な収穫だ。
そのまま今日は3人で他愛もない話をして、1時間ほどで帰った。
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ましゅまろ(プロフ) - トン助。さん» 初めまして!コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉ありがとうございます、励みになります!DISH//さんと共に、この作品も愛してくださると嬉しいです! (2020年9月14日 15時) (レス) id: de85c83aa4 (このIDを非表示/違反報告)
トン助。(プロフ) - 初めまして。DISH//が大好きで作品を探していたら、この作品に出会いました。文章力と表現力を活かした作品のクオリティに衝撃です。更新本当に楽しみにしています。頑張ってください(^^) (2020年9月3日 20時) (レス) id: 5008114d4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましゅまろ | 作成日時:2020年8月27日 22時