PSO２<華麗なる跳闘者>

任務６「修羅場の成長」 ページ6

A「っ……どわぁー！？」

フォトンを無理矢理射出しようとしたせいか、勢い余って身体が半回転。そのままAの身体は宙を舞って壁に激突してしまった。

A「……どういうことだ」

自身のフォトンの扱い方を振り返りながら、Aはため息を吐いた。
無様に転がり、立ち上がる気力もないといった具合だ。
するとAは、敵前にも関わらず、目を閉じた。

カトリ「A様っ！ あぶな……」

A「チェ…………ッストォォォオオ！！」

カトリが間に入ろうとした……が、その前にAが動いていた。
ブーツを介し、しっかりとフォトンを射出。壁にめり込んだ自分の身体を更に回転させ、渾身のかかと落としを繰り出した。
その一撃で、Aに接近していた一匹のガルフは消滅する。

A「あ、できた！ よっしゃ、来たぜ！？」

Aは、その場で目を丸くして棒立ちのカトリ以上に驚いていた。
余りに突然のことに、意外すぎて信じられないといった感じだった。

A「ふっ……。戦いの中の成長……といったところか」

ビシッと手を高々と上げ、Aは決めようとする……が、ウーダンの爪が目の前をかすめたことにより、それは中断された。

サガ「想像以上だが、油断はするな。カトリ、準備はいいな」

カトリ「もちろんです。お任せください！」

カトリはサガの号令でデュアルブレードを抜刀。

カトリ「ふふっ。見惚れてもいいですよ？」

デュアルブレードが星型の印を描き、光を放って完成する。
吹き荒れるフォトンが大気を揺らし、風に似た波動がカトリの長い髪や、草木ををなびかせる。

デュアルブレードのPA、【ジャスティスクロウ】。星型の印が今、水平に撃ち出され、敵を切り裂いていく。
カトリは確かに未熟ではあるが、立派に戦うアークスの一員。いざ戦闘となれば、頼もしい姿を見せてくれる。
敵の群れが蹴散らされた所で、サガが速度を上げながら敵の中心に走った。

サガ「攻撃を開始する」

冷徹な声が発され、サガのジェットブーツがうなる。
右へ、左へと高速で流れる機体は、目にも留まらぬ速度で敵を穿つ。
ジェットブーツのPA、【モーメントゲイル】。ブーツは使いこなすことによって、尋常ならざる速度を出すことが可能となる。

二人の攻撃が終わる頃には、敵は殲滅されていた。
Aは改めて、バウンサーとして戦って来た二人に、敬意を持ったのだった。

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