【文豪ストレイドッグス】明日の月は綺麗じゃなきゃ駄目なんです。 (ページ15)

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「ねぇ」

ガンッと勢いよく胸ぐらを掴まれ、洋子ちゃんと目が合った。因みに頭も打ったので痛い。
…久しぶりに、洋子ちゃんを見た気がする。

「何目ェ逸らしてんの？……こっち見ろよ」

洋子ちゃんの声は先ほどとは一段と下がり、胸ぐらを掴んだ手は力を増して、少し震えているようにも思えた。

言葉に一瞬詰まったが、はっ、っと笑っておいた。

「それって…私を口説いてる？」

「…は？」

ちょっとした冗談で云ったのだが、すごく低い声で返されたので、思わず謝りたくなった。

「何処をどう解釈すれば口説き文句に聞こえんだよ。脳みそ爆発でもしてんのか？」

「いやや、こっち見ろよってさ、もう…」

「あ”？」

「御免ね」

話にならなかった。
見ないうちに洋子ちゃんたら殺気が増して…。

「…背、変わんないね。あ、まさか縮んだ？」

「殺して(なぐって)やろうか」

「まって何か殴るが他の語に言い換えられてる気がするこのままじゃ私ただじゃ済まない感じが」

「ただじゃ済まないんだよ」

その後、殴られた。