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「太宰が行方不明ィ?」


あの事件の翌朝、太宰さんがいない事を不思議に思った僕は国木田さんにその事を伝えた。

そして帰ってきたのがこの返事。

事情を話したが、少しの間をおいて、

「また川だろ」
「また土中では?」
「また拘置所でしょ」
と様々な返答をもらった。

というか「また」とは……。


「ですが 先日の一件もありますし……あの未解決事件も裏ではマフィアが手を引いていたと噂で聞きました。真逆マフィアに暗殺されたとか……」

そう不安気に聞いたが帰ってくる言葉は「己でも殺せん奴をマフィア如きが殺せるものか」ということ。

反論しようと少し言葉が出てきた。
その時、「ボクが調べておくよ」の一言。

声のした方は体ごと向ける。

「谷崎さん 無事でしたか!」

ガチャっと扉を閉めながら入ってくる優しそうな雰囲気の男性、谷崎さんだった。

「与謝野先生の治療の賜物だな」

そう云った国木田の隣で谷崎さんが頭を掻いた。
その後の「何度解体された?」という国木田さんの言葉で谷崎さんの顔色がすぐに真っ青になった。

そして顔を下げ小さく「……四回」と云うと周りは あー…と空気が沈んだ気がした。僕はピンと来ていないが。

凄く震えながら「探偵社で怪我だけは絶ッ対にしちゃ駄目だよ」と念を押されたがよくわからなかった。

結局は「マフィア相手と知れた時点で逃げなかった谷崎さんが悪い」という結論に至った。


「マズいと思ったらすぐ逃げる危機察知能力だね」

乱歩さんが指を指した。
そして時計を取り出し
「たとえば……今から10秒後」
そう云った。

矢張りこれも僕にはよく分からなかった。


そしてその直ぐ後、ふァ〜あ、と欠伸をしながら部屋に入ってくる女性。「与謝野さん」と僕は口に出した。

部屋に入ってくるなり「怪我してないかい?」と聞かれたから、何だかんだで優しい人だなぁと思った。
だが舌打ちされたのでどうしたらいいか分からなかった。

そして先程から10秒程経ったくらいで

「ところで 誰かに買出しの荷持を頼もうと思ったンだけど……アンタしか居ないようだねェ」

だなんて言われたので、勢いよく振り返ってみたが、乱歩さん達は居なくなっていた。







危機察知能力って______これ?

その後、沢山の荷物を持たせられたのは云うまでもないだろうか。

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紅月(プロフ) - すごい面白いです!(*^^*) 夢主ちゃんが可愛い…← 更新頑張ってください!! (2018年10月9日 18時) (レス) id: c8e9e68a05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まして x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年9月6日 22時

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