3 ページ4
・
A「ここー、おでかけするからお着換えしよっか」
小恋「え、どこいくの？」
涼介「ちょっとね、ママの病院。ほら、ここの好きなワンピース着な、」
小恋「うん！」
病院に向かっている間、いやなことばかり考えてしまう自分がいる。
もしも、病気だったら。
もしも、小恋の笑顔を私のせいで消してしまったら。
涼介に迷惑をかけてしまったら。
そんな嫌な"もしも"が私の頭の中を支配してく。
とにかく、幸せな生活にひびが入るのが怖くて仕方がない。
涼介はそんな私に気付いたのか、そっと手を握ってくれた。
『山田Aさーん、お入りください』
病院に入ったのは朝の８時だったのに、
いろいろな検査をさせられたおかげでもうすっかりお昼。
小恋も空腹で、だだをこねはじめたところ、ようやく名前を呼ばれた。
ツン、と鼻を刺すような、病院特有のにおい。
診察室はより一層その匂いが私の脳を刺激して、
ただでさえ曇りだった私の心には今にも雨が降り出しそう。
少し白髪の混じった黒髪を後ろで固めている先生。
眼鏡のレンズを通して、二重幅の大きいすこし吊り上がった目と目が合う。
医師「初めまして。担当医の原口と申します」
行き場のない不安は出ていく場所がなく、
口は開かず、私は無言のまま頭だけ下げた。
医師「旦那さんもいらっしゃるので単刀直入に申し上げますが、」
どんよりとした、沼のような沈黙。
咳払いの後、先生が遠慮がちに発した言葉を私の脳が受け止めるのには、
数秒の時間を要した。
医師「...乳がん、ステージ�靴任后�
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 322人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ていな - 圭人LOVEさん» そうですね！ハッピーエンドの方向かな...？まぁ、楽しみながら読んでください(笑) (2016年10月24日 16時) (
レス) id: 9f843be52f (このIDを非表示/違反報告)
圭人LOVE(プロフ) - ハッピーエンド欲しいです。バッドエンド嫌いなので(笑) (2016年10月22日 19時) (レス) id: baceae0461 (このIDを非表示/違反報告)
ていな - 山田菜摘さん» ありがとうございます！これからも見てくださるとうれしいです！ (2016年10月15日 16時) (レス) id: 9f843be52f (このIDを非表示/違反報告)
ていな - ゆめのさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします♪ (2016年10月15日 16時) (レス) id: 9f843be52f (このIDを非表示/違反報告)
山田菜摘(プロフ) - 進行頑張って下さい！ (2016年10月15日 16時) (レス) id: 07b07c35b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もちてぃな | 作成日時：2016年8月16日 10時
