大人気ない ページ39
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仕事で寄ったショッピングモール。
この広い場所で、まさかAちゃんに会うとは思わなかった。
映画か、暫く観に来てないなと通り過ぎようとしたら「あれ」と、その後ろ姿に見覚えがあって近寄った。
楽しそうに背の高い男の子と話してるのがAちゃんで、Aちゃんだって気づいた途端に体中を黒い何かが渦巻いた。
俺とは会わなくなったくせに？
ずっと心配していたし、なんで？って悩んでた俺はなんだよって。
俺にはあんなふうに笑ってくれてたっけな。
色々考えながらも、俺はAちゃんに気づかなかったフリをしてその場を去るなんて出来なかった。
「Aちゃん？」
「……亮平君、」
なにそのヤバいって表情は？
正直イラッとして、大人として最低な態度をとったなって思う。
けれど俺だって我慢できなかったんだよ。
自分がこんなに感情に揺るがされるなんて思わなかった。
「最近様子がおかしいなって思ってたんだ。勉強見てあげようと思っても、Aちゃんはぐらかすし、何でかと思えばこういう事？」
様子がおかしかったのは、受験生だっていうのに彼に恋をしたから？
これってデートだよね？
分かってるよ。
こんな言い方したら君を傷つけてしまうってことくらい。
「遊んでる暇なんてある？ 君が目指してる大学はそんなに余裕あるところじゃないよ」
「っ、」
責めすぎたと少し後悔しかけた時、Aちゃんが初めて俺を睨んだ。
大きな瞳に僅かに涙を滲ませて、ギュッと閉じた口元も僅かに震える。
「亮平君だって、亮平君だって、嘘ついてまで遊んでたんでしょっ」
震える声を上げたAちゃんの発言に「え？ なんのこと？」を困惑した俺に「この前、風邪だって言ってたのに」と。
ああ…と、頭を抱えたくなった。
これまでAちゃんがどうして素っ気なくしてきたのか、まさかあれが原因かってここで謎が回収されるとは思わなかった。
「Aちゃ…」
「いいっ！ 私、帰るっ」
「ちょっと！」
あの時嘘をついた代償がこれか。
去って行く手を握り損ねて、空を握った右手を見つめていたら、
「……まさか阿部さんだったなんてね」
「はあ、ラウール君だっけ？ 君は遊んでて大丈夫なの？」
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☆ゆきんこ☆(プロフ) - リナさん» リナさま、最後まで読んでくださりありがとうございました！次の主役はほぼ本編に答え出てますね（笑）モヤッと部分を回収してもらえるように頑張ります！ (2020年11月6日 9時) (
レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。さま、最後まで読んでくださりありがとうございました！面白かったと言ってもらえて一安心です。シリーズ物ならではの楽しみ方をしてもらえたらと思い前作までの方々を絡ませてますね（笑）次のお話も楽しんでもらえるように頑張ります！ (2020年11月6日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - 完結おめでとうございます！次の主役はあの人ですか！モヤっとした部分スッキリしますね！楽しみに待ってます！！ (2020年11月5日 2時) (レス) id: 7aedc618bf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - ゆきんこさん、完結おめでとうございます！ホントに面白かったです！しかも、お名前シリーズのあの方たちがこんな繋がりで登場するとは！後半は驚きとニヤニヤ満載でした。ゆきんこさん凄いです！次はあの方のお話ですね。楽しみにしてます！ (2020年11月4日 21時) (レス) id: 59fd607722 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - ふさん» 名前シリーズいよいよ阿部氏です！最初から禁断ストーリーとなってるのでラストは……！できる限り毎日更新目指してますので、できない時はお許しください（汗） (2020年10月26日 21時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年10月20日 10時
