俺にする？ ページ27
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「今どこ？」とラウール君から連絡きて、適当に走ったから何処だろうって。
そしたらメッセージアプリの位置情報送ってと言われたから言う通りにした。
暫く待っていたら俯く私の頭をコツと優しく叩いてくる人がいて、恐る恐る顔を上げたら「よっ！」といつもと変わらぬ顔のラウール君がいた。
「…ごめんね」
「うーん別に気にしてない。あ、でもほらこれ食べなよ」
コンビニで買ってきたらしいメロンパン。
そう言えばお昼何を食べようかって相談してるところで、ああなったんだった。
「いらない。お腹空いてない」
「ふうん、じゃあ俺食べちゃうからねー？」
「どうぞ」
ラウール君が買ってきたんだし。
メロンパンを一口頬張ってる姿を見てたら、悲しいかなぐうっと腹の虫がなって恥ずかしくて顔を両手で覆った。
「ふふ、お腹は正直だよね。ほら食べなよ？」
「…ど、どうも」
結局半分こ。
優しさに、止まっていた涙が滲んだ。
「あのさー」
甘い味が口の中に広がった時、ラウール君がボソッと空を見上げて口を開いた。
「俺と付き合ってみない？」
「は？」
寒いねって手を擦り合わせて、ふうと息を吹き掛けている。
私は寒さなんて感じないくらい驚いてるけど。
「年相応な恋愛ってのも良いんじゃない？ こうして泣くくらいなら、楽な方選んで良いじゃん。俺が幸せにするよ…なんてカッコイイこと俺にはまだ言えないけどさ、Aと同じ目線で同じように楽しむ事はできると思うんだよね」
「ラウール君、」
「どう？」
肌が白いから寒さで鼻のてっぺんが赤くなってるのが目立つ。
寒いのにこうして私を元気づけようとして付き合ってくれてる。
ほんと見た目によらず優しい人だなあ。
ラウール君と付き合えば、確かに同じ目線で一緒に初めてを経験して価値観だって近くて楽しいのかもしれない。
だけどね、じっと見つめられても胸を焦がすようなドキドキは感じないんだ。
嬉しいのも、悲しいのも、全部亮平君が好きだから感じるものなんだと思うんだ。
「ごめん、」
「そっか。そんなに好きなんだ、あの人のこと」
「うん」
「だったら悩めばいいよ。後悔してもしんねーぞ？俺、たぶん将来かなり有望！」
「だね。ありがとう」
ラウール君はきっと本気じゃなくて、彼なりに私を励まそうとしてくれているんだと思う。
何一つ解決してないけど、でも逃げてばかりじゃダメだって気付いたよ。
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☆ゆきんこ☆(プロフ) - リナさん» リナさま、最後まで読んでくださりありがとうございました！次の主役はほぼ本編に答え出てますね（笑）モヤッと部分を回収してもらえるように頑張ります！ (2020年11月6日 9時) (
レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。さま、最後まで読んでくださりありがとうございました！面白かったと言ってもらえて一安心です。シリーズ物ならではの楽しみ方をしてもらえたらと思い前作までの方々を絡ませてますね（笑）次のお話も楽しんでもらえるように頑張ります！ (2020年11月6日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - 完結おめでとうございます！次の主役はあの人ですか！モヤっとした部分スッキリしますね！楽しみに待ってます！！ (2020年11月5日 2時) (レス) id: 7aedc618bf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - ゆきんこさん、完結おめでとうございます！ホントに面白かったです！しかも、お名前シリーズのあの方たちがこんな繋がりで登場するとは！後半は驚きとニヤニヤ満載でした。ゆきんこさん凄いです！次はあの方のお話ですね。楽しみにしてます！ (2020年11月4日 21時) (レス) id: 59fd607722 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - ふさん» 名前シリーズいよいよ阿部氏です！最初から禁断ストーリーとなってるのでラストは……！できる限り毎日更新目指してますので、できない時はお許しください（汗） (2020年10月26日 21時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年10月20日 10時
