てつや ページ21
そのまま背中をトントンとリズムよく叩いていれば今まで寝ていたからか、それとも泣いてしまったからか目をシパシパさせ始めた綾香。
て｢眠い？こんな時間やし泊まって行きん。｣
｢んー。でもさっきの続き見そうやん。｣
こんな時間に彼女を家に帰す訳にもいかず、奥の和室を指さしそう言えば、眉間に皺を寄せ寝まいと目をゴシゴシ擦る。
て｢そんなら一緒に寝るやん。｣
｢今日だけは許す。｣
いつもなら馬鹿げぇってパンチのひとつでも飛んでくる俺の提案に、少しだけ安心したように笑い、それでも素直じゃない君らしい言葉を続けた。
そのままこいつの手を引き和室へと向かい敷きっぱなしの2人で潜り込んだ。
｢編集の途中だったのにごめん。｣
て｢いいのいいの。気にすんな。明日またやればいいことやん。｣
「ちょっとだけ手伝う。」
ふわぁっと大きなあくびをこぼしながらヘラっと笑う隣のこの子に手を出さないようにグッと意思を固めつられて笑う。寝なっと頭を撫でてやりながらそう言えばまぶたを閉じ、キュッと俺の服を掴む。
しばらくすれば小さく聞こえる綾香の寝息にすでに先程固めた意思が砕け散りそう…。
そうなる前にと俺も眠りについた。
て「ぐえっ！いってぇ…なになに？！」
急に背中に襲ってきた衝撃と傷みに目を覚ませば、そこにはニコニコのりょうと腕組みをしながらやれやれっとため息をつく虫さん。
り「な、ん、で!綾香と同じ布団で寝てるわけ？」
て「いや！これには訳が…！」
虫「とうとう綾香ちゃんもてつやの毒牙にかかってしまったってわけか。」
て「そうなってほしい。いや！そうあるべきだ。」
あからさまに機嫌の悪いりょう。ちゃんと説明しなあかんって思ったのに、虫さんが茶化し、それに乗ってしまう俺の騒がしい声にモゾモゾととなりの布団が動いた。
｢んー。てっちゃん。うるさい。｣
り｢おはよ。なんで2人でおんなじ布団で寝てんの？｣
虫｢なになに？そんな関係？｣
｢いや、違う。断じて違う。｣
て｢昨日怖い夢見て、俺んとこ来たんやって。なんもないげ。｣
昨日あったことを2人に説明すれば、なーんだと安心したようにソファに座るりょうと、つまらなさそうにリビングへと消えていった虫。
隣の幼なじみはもう平気みたいで、んーっと伸びをしながらリビングへと向かう。
和室を出る前俺の方を向いてありがと、なんて笑顔で言うもんだから、俺はこの関係を柄にもなく守っていきたくなるんだよ。
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良雅(プロフ) - なかさん» 初めまして！とても暖かいコメントありがとうございます！！そう言っていただけるだけでモチベがぐぐぐっと上がります！！良ければリクエストとかありましたらまた気軽にお願い致します。これからも作品共々よろしくお願いします。 (2019年6月3日 21時) (
レス) id: b00c9ae45c (このIDを非表示/違反報告)
なか(プロフ) - びっくりするくらいおもしろいです！！！頑張ってください！、！ (2019年6月3日 19時) (レス) id: d7e95e92ec (このIDを非表示/違反報告)
良雅(プロフ) - Mamecccchiさん» あわわわ。めちゃくちゃ嬉しすぎます。泣きそう←これからも勝手に妄想繰り広げて気ままに書いていきますので作品共々お付き合いいただけると嬉しいです！！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: b00c9ae45c (このIDを非表示/違反報告)
Mamecccchi(プロフ) - わたしも、なんでこんな素敵なお話なのに、コメントがないんだろう、、、、とずっと疑問でした。本当に大好きなお話です！！私が言うのもなんですが、自信をもってください！！！応援してますよ！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: caa26f4b73 (このIDを非表示/違反報告)
良雅(プロフ) - Mamecccchiさん» 初めまして。こんばんわ。素敵なお言葉ありがとうございます。1も2もレスが全然なくて、自己満かもしれないなぁって思ってたのでほんとうに嬉しいです！これからも頑張って書きますのでよろしくお願い致します。気軽にリクエストとかありましたら仰ってください。 (2019年5月27日 21時) (レス) id: b0067c459c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ryo | 作成日時：2019年4月5日 12時
