てつや ページ20
…。
｢はっ。夢かよ…。｣
ガバッと起き上がり周りを見渡せばそこは見慣れた我が家で。あぁ、そうだ。編集してたら眠くなってそのまま倒れるように寝たんだっけか。
それにしても嫌な夢だった。
ジトっとシャツが濡れてるのが気持ち悪くて乱暴にシャワーを浴びに行く。
｢2時…か。さすがに寝てるかな。｣
頭から少し温めのお湯を浴び少しだけスッキリした頭で放り投げてた携帯を見れば、まだまだ起きるには早すぎる。かと言って寝れそうもない。
キッチンへ行きタバコ火をつける。
さっきの夢を思い出す度にドクンと大きく跳ねる心臓に苦笑いを浮かべ、二、三口吸っては火を消した。
そのまま携帯とタバコと財布を持ち家を飛び出した。
─────────────────────
て｢ん？だーれー？｣
いつもの様に飯を済ませグダグダとゲームをし、飽きたところで編集をしていればバタンという扉の音。こんな真夜中に誰だ？御曹司でも来たか？
リビングを出て玄関へと向かえばそこにはポツンと立ち竦む綾香の姿。
て｢は？え？なにしてんのこんな時間に？とりあえず上がりん。｣
俺が手を差し伸べれば素直にポンっと手が乗る。いつもなら考えられないくらい素直な彼女にただ事ではないと首をかしげた。
て｢とりあえずリビング行こっか。｣
そのまま手を取りリビングへと引っ張って行き、改めて彼女の顔を見れば大きな目に並々と涙を浮かべ、くちびるをキュッと結んでる。
素直に泣けない彼女の癖。
て｢まじで何があった。ワシじゃ頼りない？｣
｢…ゆめ。｣
て｢ゆめまるになんかされたんか？｣
｢てっちゃん、が…。｣
そんで、俺の事をてっちゃんって呼ぶときは甘えたかったり寂しかったりする時。何年も一緒にいたらバレバレだわ。
て｢俺が？｣
｢いなくなる夢…。｣
て｢なんだそれ。｣
｢生活の中にてっちゃんがいなくて、みんなに聞いても誰もてつやなんて知らんの一点張りで、リーダーはしばゆーだって言うし。｣
めちゃくちゃリアルだったって消え入りそうな声で呟き、ポロポロと涙を流しながら眉を下げぎゅっと俺の手を確認するように握る彼女。そのまま腕の中に閉じこめこれでもかってくらい抱きしめてやる。
て｢俺はここにいる。存在もしてる。安心し。｣
｢ん…。てっちゃんはここにいる。｣
そっと俺の背中に手を回しながらコクリと頷いた彼女の頭を撫でて涙をゴシゴシと拭ってやる。
りょうみたいにスマートに、なんて俺には無理だけどな。
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良雅(プロフ) - なかさん» 初めまして！とても暖かいコメントありがとうございます！！そう言っていただけるだけでモチベがぐぐぐっと上がります！！良ければリクエストとかありましたらまた気軽にお願い致します。これからも作品共々よろしくお願いします。 (2019年6月3日 21時) (
レス) id: b00c9ae45c (このIDを非表示/違反報告)
なか(プロフ) - びっくりするくらいおもしろいです！！！頑張ってください！、！ (2019年6月3日 19時) (レス) id: d7e95e92ec (このIDを非表示/違反報告)
良雅(プロフ) - Mamecccchiさん» あわわわ。めちゃくちゃ嬉しすぎます。泣きそう←これからも勝手に妄想繰り広げて気ままに書いていきますので作品共々お付き合いいただけると嬉しいです！！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: b00c9ae45c (このIDを非表示/違反報告)
Mamecccchi(プロフ) - わたしも、なんでこんな素敵なお話なのに、コメントがないんだろう、、、、とずっと疑問でした。本当に大好きなお話です！！私が言うのもなんですが、自信をもってください！！！応援してますよ！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: caa26f4b73 (このIDを非表示/違反報告)
良雅(プロフ) - Mamecccchiさん» 初めまして。こんばんわ。素敵なお言葉ありがとうございます。1も2もレスが全然なくて、自己満かもしれないなぁって思ってたのでほんとうに嬉しいです！これからも頑張って書きますのでよろしくお願い致します。気軽にリクエストとかありましたら仰ってください。 (2019年5月27日 21時) (レス) id: b0067c459c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ryo | 作成日時：2019年4月5日 12時
