お見舞い ページ43
ここ数日の間で東海内に風邪が流行ってきてて、俺もちょっと体調悪いなーって思ってたら案の定、例のA型で今は実家に避難している。
とりあえず隔離されてるけど、一人でクソほど重たい体引きずってご飯作ったりしなきゃいけないことを考えるとやっぱ実家は偉大だなって。まあもう熱も下がって暇なんやけど。
てママ「こんな時まで来なくてもいいやんｗ」
「でもやっぱ心配やし、てつやママに移っちゃったら嫌やもんｗ」
てママ「本当相変わらず綾香ちゃんはいい子やんね。てつやにも見習わせたいわ。」
あー。襖1枚挟んだ向こう側から綾香の声がする。熱で頭もやられたか。
いや、もともとそんなまともな頭なんて持ってない。なんて自分で自分の頭を今できる最大限の速さで回転させていれば、静かにススっと襖が開いた。
｢起きてるやん。寝んと治らんよ？｣
て｢え？なんで来てるん？移るし帰りん！｣
襖の影から俺の様子を伺うようにひょこっと顔を出す綾香。あ、幻聴じゃなかったと思った同時に、呆れた。いやいや俺A型って言ったよね？
｢大丈夫。元気やもん。それにマスクして来たし。｣
て｢いや、俺インフルだからね？感染力知ってる？全国で警報レベルよ？｣
｢あーもー。うるさいうるさい。風邪っぴきてつやは黙って寝ときん！｣
そう言いながら俺の枕元によいしょっと座り、持ってきた自分のパソコンを開くこいつに、もうため息しか出ない。帰る気も無さそうでこれ以上言っても無駄だ。
て｢あまり長居したら本当に移るよ？｣
｢頃合い見て帰るから気にせんで。それよりどう？体調。｣
て｢熱はもう下がって、風邪？どこってレベル。｣
寝返りをうち隣に座る綾香に一応注意だけすれば、ケロッとした顔で俺の心配をするもんだから、今の体調を包み隠さず伝えれば、よかったって笑う。
｢半分がダウンだもんね。学校だったら学級閉鎖やん。｣
そう言いながら編集を進めるこいつのパソコンからは楽しそうな俺らの声が聞こえる。
て｢ごめん。｣
｢なんで謝んの？別に悪いことしてないやん。たまにはまとまった休みも必要やと思うよ？てつやだけじゃくて、みんなにもね。｣
俺がやるはずだった編集も、本来撮るはずだった撮影も全部元気な4人に任せっきりで、申し訳ないなとぽつりと呟けば、なんで？と言いたげにキョトンとした瞳がこちらを向く。
それから紡がれた言葉は、仕事と撮影でほぼ休みのないこいつが言えたことかと、ツッコミたくなるものだった。
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良雅(プロフ) - ここさん» ここさん初めまして！コメントありがとうございます。見落としてしまい申し訳ありません。そしてもったいないお言葉ありがとうございます!!そう言っていただけると凄い嬉しいです！リクエストとかも受け付けてますのでありましたらお気軽にどうぞ☆ (2019年1月8日 18時) (
レス) id: b00c9ae45c (このIDを非表示/違反報告)
ここ - はじめまして!!すごく面白くて東海オンエアさんの特徴捉えててすごいなと思ってます!!更新楽しみにしてます!!これからも頑張ってください!! (2018年12月18日 18時) (レス) id: 4a3e5f9889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ryo | 作成日時：2018年10月9日 19時
