ひと夏の長さより...【Tk×In】 (ページ12)

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初恋の人が今でもページ12

薮くんは俺の初恋の人。

…いや、今も好き。

だから伊野尾くんを素直に泊めると決意できたのだろう。

襲いたいと思わないから。

薮「どうした髙木。急に黙り込んで」

そう言って覗き込んでくる薮くん。

髙「んーん、何でもないよ！薮くんも一緒にお祭り行かない？」

一か八か。

そう聞いてみる

薮「んー、行きたいけどな… 店が一段落したら大ちゃんと光と一緒に行くわ」

髙「…そっか！」

有「薮ちゃん！伊野ちゃんの着付けは終わった！」

薮「ねー、俺思うんだけどさ浴衣って着付けする必要？」

髙「いるでしょ」

えー、そうかなー？なんて言いながら帯を巻き付けてくれる。

あぁ、だめだ…だって俺好きなんだもん。

薮くんのこと

薮「よし！髙木も終了！」

髙「薮くん、お祭り会場きたら連絡してね？」

薮「おう！」

伊「髙木ー！早く行こ！」

髙「うん！」

伊「ねぇ、髙木って薮の事好きなの？」

薮くんたちにまたね！と言い、外へ出た瞬間。声を潜めてそう聞いてくる

髙「は！？好きじゃないし！」

思わず焦って、異様な声の大きさになってしまう

伊「髙木動揺しすぎ笑そっか…」

片思いか…。俺の恋も髙木の恋も…。

そう言った伊野尾くんの姿がどこか切なくて

見ていないふりをした。