【銀魂】せーりゃくけっこん°

私が出来る事 ページ39

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｢ーーま、なんにせよ丸く収まったんなら良かったんじゃねェの？｣

｢何いい感じで纏めようとしてんですか｣





私がちょっと物思いにふけっている間に、旦那の中ではもう私のことは片付いてしまったらしい。もういつもの気だるげな旦那に戻っていた。

そんな彼は、ポツリと零す。






｢その調子で、宇宙最悪の親子喧嘩も終わってくれたらな｣

｢…前から気になってはいたんですが｣






旦那の言う、『宇宙最悪の親子喧嘩』をしているのが神威だと雰囲気で分かって、思わず反応してしまう。

京でこの話題に触れてしまったとき、神威は異常なくらいに冷徹な瞳を見せた。そこに余裕なんてものは微塵も感じられなくて。


ーーいったい何がそんなに神威を執着させるのか。

知りたくても、また聞くことなんてできるはずも無く。






｢神威とチャイナさん…それに星海坊主に、一体何があるっていうんです？｣

｢……｣






その問いに、旦那はすぐには答えてくれない。

唇を軽く動かして、何を言おうか迷っているようだった。私はそれをただ待っている。






｢俺も詳しくは知らねェよ。ただ、親父と兄ちゃんは顔突合せたら殺し合い始めるくらいには、険悪らしい｣

｢……チャイナさんは？｣

｢神楽に兄ちゃん傷付ける趣味はねェよ。あっちはぶっ飛ばす気満々だったけどな｣






ーーと、この調子で色々聞く内、吉原で一悶着あったらしく、そこで旦那たちも神威と会ったことがあるのだと聞いた。






｢……旦那の事、気に入ってるのに殺しに行かないんですね｣

｢ま、俺の居場所なんざ知らねェんだろ。来られても困るわ｣






そう言う旦那はあまり興味は無さそうで。

多分この人は、自分一人を殺しに来る敵に対しては、結構無関心なのだと思う。大切なものが壊されそうになった時に、初めて怒り、暴れるのかもしれない。






｢教えてくれて、ありがとうございました｣

｢どうする気だよ｣

｢…分かりません。神威の中では、私は何も知らないままですから。今の私に、出来ることを探します｣







焦って神威に直接ぶつかったって、仕方が無い事はもう分かっている。もっと、自分の中での考えを纏めないと。


｢そーかい｣と軽く微笑んだ旦那に背を向け、私は歩き始めた。

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