ワスレナグサ ( ym × ar )

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『 .. なんで、 どうして っ ..... 』






数秒間、数分間、数時間




いつまでそこに呆然としていたのかわからない 。
短くも感じたし永遠にも感じられたその時間から引き戻したのは現実を知ることになるきっかけを作った掃除機のフィルタの交換を促す警告音だった 。






ベッドの下にあった物は知念がつけたいたブレスレット


ゴミ箱から飛び出したのは封の切ってある避 妊 具の袋







後者に至っては俺とシたときに使った物だと思いたいけど、何時の記憶を辿ってみてもそんな物は使わなかった 。





こんなことになるなら調子に乗って山田の部屋なんて掃除するんじゃなかった
今更 後悔したってもうどうにもならないけど事実を知ってしまった今、自分を責め立てることしかできない 。




山田が知念と ... って今まで何と無く察して来たつもりだったし、俺自身 理解できてると思っていた 。



でも実際に現実を突きつけられるとどうしても信じたくなくて逃げようとしてしまうんだ 。



山田を信じたいし、これは全部嘘なんだ夢なんだって言い切れたらどれだけいいだろう 。






本当はフォトフレームだって山田が自分で伏せたんだ 。

花粉とか埃が入るからって滅多に換気せずに空気清浄機を部屋の隅に置いているのは俺が現実と向き合いたくなくて知らないふりをしていただけなのはきっと俺がまだ弱いから 。



まるで探偵の謎解きみたいにどんどん繋がって行く事実たち 。





頬をつねっても身体中つねっても痛みを感じるのはこれが夢じゃないからで、
どうしても受け入れられない現実を受け入れようと必死になっていた時、とうとう俺は泣いてしまった 。






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