ワスレナグサ ( ym × ar )

▽ 15 ar ページ15

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山田の香りに包まれて背中をぽんぽんって優しく叩かれて
嬉しくて心地よくて、なにより幸せで
山田がこれから先もずっと俺以外の人の事を考えないでいればいいのにって強い独占欲だけが浮かんでくる




「 ちょっとは落ち着いた ？ 」






繋ごうとしてくれた手を振り払われて
少なくとも山田だって嫌な気持ちになったはずなのに
こうして俺を一番に考えてくれる山田は俺には勿体無いくらい いい人だと思う




『 やまだ 、 もっとぎゅってして .. 』






＿____ prrrrr.. ...






痛いくらいに抱き締められて心の傷も少しだけ癒えてきた時、静かだったリビングにスマホの着信音が鳴り響いた 。





『 電話、出ないの ？ 』






何気無く着信を知らせる山田のスマホに視線を向けると
ちらっと見えた表記には '' 知念 '' の文字 。








咄嗟にしがみつくように抱きつくとそんな些細な変化に気がついたのか
「 今は大ちゃんが優先だから 」って優しい顔で言われて結局山田が電話に出ることはなかった 。







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