ワスレナグサ ( ym × ar )

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山田に連れて来てもらったのは、家から少し離れた大型ショッピングモール





『 こんな広くて1日で見て回れんのかな ？』



「 大ちゃんは欲張りすぎ！(笑)」





隣を歩く距離は近いけど、手は繋げない 。





当たり前の事なんだけど少し悲しくて、




人前でも恋人っぽいことをしてみたいな〜なんて要求はぐっと我慢 。





「 俺あのお店見たいから大ちゃんも行こ？」




山田が指差してたのはインテリア雑貨があるお店






山田好きそうだな〜って思いながら俺もスリッパを手に取ったり







スポンジで遊んでみたり




色んな種類のアロマの匂いを嗅いでみたり





山田はなにみてるんだろう？




そう思って山田のところへ行くとなにやら真剣な顔で選んでいる様子




『 なにか買うの ？ 』





「 ん 〜 ？ 知念にプレゼント 。」





迷いもなく品物に視線を預けながら言われた言葉に不覚にも傷ついた 。





『 ちねん .. ？ 』





久し振りのデートだって嬉しくて一人で舞い上がってたのが馬鹿みたいだ




俺と一緒にいるときも山田は知念の事を考えていて
デートなんてプレゼント選びの口実に過ぎないんだって



一気に現実に引き戻される 。





「 ほら、あいつもうすぐ誕生日じゃん？ 」



『 .. そっか ！ 』





声が震えていないかな




泣きそうになってるのバレていないよね 、？血が滲むぐらい唇をきつく噛み締めて
平静を装いながらただ立ち尽くすことしかできなかった 。








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