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お風呂から出て大貴と2人で少し遅めの夕食を食べていた時
それは突然聞かされた 。




「 ねぇ侑李 。ちょっと話があるんだ 」



大貴が急に改まるなんて変なの、って呑気に考えながら口に入れたおかずを咀嚼して話を聞こうと耳を傾けていると大貴がお箸を置く音がやけに響いて、
なんだか慣れない空気に僕も自然と背筋が伸びた 。



「 明日からね、俺の友達もここで一緒に暮らすから 」


「 .. え? 大貴 何言ってんの? 」


「 今、1部屋空いてる所を俺の友達が使うことになってる
俺と同じ仕事場で侑李と同い年の奴だよ 」


「 っ、やだ!知らない人と住むなんて、僕やだ ..
断ってよ、なんで僕の意見無視して っ ... 」



大貴1人の生活じゃないのに僕の意見を聞かずに話を進められてた苛立ちと、明日から急に知らない人と暮らすかもしれない不安が押し寄せてきて視界がじわじわ歪んだ。



「 ごめん、侑李 泣かないで ?
そいつ、すげーいい奴なんだよ 。 家賃も3分の1は負担するって言うし、ヒカが言ってたけど料理も上手いんだって ! 」



いつも僕が駄々をこねたら直ぐに折れてくれたはずの大貴が今日は違った 。


相手を庇って、僕を必死に説得しようとしてくる。
それが悲しくて、頭の中は混乱と不安で埋め尽くされて、我慢していたはずの涙がスウェットの上にポツポツとシミを作った 。



「 侑李とも仲良くしたいって言ってたし、最初は嫌かもしれないけど、慣れてくれば直ぐ楽しくなるよ 」



黙り込む僕を相手に頭をくしゃくしゃ撫でて大貴は嬉しそうに笑顔を浮かべた 。



大貴のそんな顔を見たら「僕が黙り込んだのは納得したからじゃない。」なんて言えるはずもなく

疲れた上に泣いて余計に体力を使ってしまった僕は反論する気も起きないで、仕方なく頷いちゃったんだ 。




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(名前)(プロフ) - 更新楽しみにしてます( i _ i ) (2018年1月14日 21時) (レス) id: 7e3c6d7966 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるフラペチーノ - 面白いです!!これからも頑張ってください!!大ちゃんいい人です (2017年3月2日 18時) (レス) id: 950c02c76a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:や ま め ろ*。 | 作成日時:2017年1月8日 1時

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