無理すんなよ、

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山田サイド





昨日は仕事終わりが遅かったこともあって、シャワーを浴びて、髪も乾かさずそのまま寝落ち。




家を出る2時間前には起きるようにしていたのに、目が覚めたのは迎えが来る20分前。




布団は一応かかっていたものの、手や足先が冷えてしまっている。




｢これ寝癖やばいな｣




急いでシャワーを浴びて、軽く髪を乾かす。




今日はほぼ衣装で過ごすしいいや、と寝不足からかまだぼんやりとした頭で考えながら、適当に服を出した。




朝ご飯は抜きだなー、最近また食べれてねーな、なんて考えていたら、




ブーッ ブーッ




マネージャーの到着を知らせる着信が入った。




｢ごめん、今着替えてる。すぐ行く｣




手短に伝えて、まだ湿っている髪が服を濡らすのを感じながら、急いでパーカーに袖を通した。






ギリギリになっちゃったな。なんて思いながら、楽屋へ入る。




｢おはよ、｣




バラバラと返ってくる返事を聞きながら目に付いた椅子に腰を下ろすと




｢珍しいな、寝坊したの？笑｣




なんて言ってくる大ちゃん。




いつも俺に言われてるクセに。




｢俺大ちゃんじゃねーのに。最悪。｣




大ちゃんより遅く着くなんて信じられない、まあ遅刻はしてないけど。




｢なんだよそれ、俺最近遅刻減ったろ？｣




ゼロにしろよ、と思いながら大ちゃんの言い訳を無視してスマホゲームを開く。




スタンプ手に入れようとやり込んでたら、なんかハマっちゃったんだよなぁ。



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｢あれ、、、ふぅ、、｣




クローバーの4個目を使っている時、不意に視界が歪む。




でもこれくらいならすぐ治るな。




スマホを手に持ったまま、少しの間目を閉じ、椅子に体を預ける。




｢やま寝てる？あ、起きてた。ポ○ポ○やってる！進んじゃうと結構難しくない？俺もうほとんどやってないけどやまがやってるの見たらやりたくなっちゃったな｣

｢俺も送ったからやまクローバー送って！｣



裕翔の声に目を開けての目に入ってきた裕翔の顔は、歪んでいない。




｢俺、ゲームに対してはドMだから｣



と言いながらクローバーを送信。




｢じゃあ他は！？てか他って何があるの！？｣




と言ってケラケラ笑う裕翔を眺めていると




｢山田さん、有岡さん、知念さん、中島さん、メイクお願いします｣




と声がかかったので、普段よりゆっくりと立ち上がった。

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