あなたが笑顔になるまで (ページ6)

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『2年間....付き合っていた彼氏がいたの....』

泣き腫らした目、

真っ赤な鼻で俺の方をじっと見てる

こりゃ、俺じゃなかったら惚れてただろ....

妹よ、そんな顔で男を見るんじゃないぞ...?

『ファーストキスも、始めても....全部その人だった....。彼は、仕事の先輩だったんだけど...』

いや、ちょっとまて妹。

ファーストキス遅くないか？

どんだけ、純粋を保ってるんだ。

『それで、友達に友香って子がいたでしょ？』

懐かしい名前が飛んできた。

関根さんの名前が出てきた途端俺の頭のごちゃごちゃした考えはどこかに飛んでいった。

正直、関根さんに良い印象はなかったから

『彼のことは友香にも紹介してて、友香と彼はすぐに仲良くなった。でも、私は彼と友香が仲がいいのは私の話をしてくれているからだと思ってた』

妹の表情が曇ってくる

じっと俺を見ていた目も下を向き始めた

きっとこれから先は語りたくないゾーンなんだろう。

俺は無理しなくていいという思いを伝えるために手を握った

『......っ』

妹は泣き出した。

今度はさっきよりも優しく

静かに泣いていた

俺は静かにまた妹をそっと抱きしめた