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奈緒ちゃんのことだって。
私が海人先輩のことを取られたって一方的に被害者面してただけなんじゃないんだろうか。
元々奈緒ちゃんと海人先輩は好き同士で私が邪魔をしてたんじゃないだろうか。
…思い当たる節がありすぎる。
だって、元をいえば奈緒ちゃんの友達なわけで。
あの日、奈緒ちゃんを訪ねてきたのに私が部屋で待てって言わなければ。
…私のせいで、私たちの間には溝ができて。わだかまりが残った。
そもそもドロボウの娘に海人先輩を取ったなんて言われたくないよね。
…最低なのは、私の方じゃん。
なんて頭でぐるぐる考えて。
宮近「…まーたすぐ変なこと考えてるでしょ。
思い込みが激しい。」
え?って宮近先輩を見る。
宮近「出てんだよ、顔に」
そう言うと宮近先輩は私のほっぺを摘んでむにむにしてくる。
宮近「どうせ私がいなければ〜とか思ってんでしょ?」
宮近先輩は優しい顔して私を見つめる。
宮近「俺はAが生まれてきてくれてよかったし、こうして出会えたのも奈緒の妹になってくれたからだと思うし。
…俺じゃ、ダメかな?」
そういうと宮近先輩は優しく私を抱きしめた。
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作者名:りり。 | 作成日時:2021年6月20日 22時