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高地のお見舞いから帰ってきてベットに腰かけたきょもは、どこかぼーっとしていて、
俺が声をかけても上の空って感じ。
｢きょもー。｣
｢んー？｣
｢なんかあった？｣
｢んー。｣
恐らく高地と何かあったのだろうと、それは何となく分かるけど、
きっと聞いたところで詳しくは教えてくれない。
そもそも高地の入院も、俺らは、たまたまこの時期に体を壊しやすい体質なんだと聞いているけど、
今となってはそんなの信じてないし、
本当の理由を教えてくれないことも納得いかない。
なんか、
なんか、
やな感じ。
｢きょもも高地も、なんかやだ。｣
｢え？｣
やっと俺と目があったきょもは、困ったように眉を下げる。
｢慎太郎？どうした？…え、俺なんか嫌なことしたっけ？｣
｢ずっとしてる！きょもはずっと！もう全部！｣
｢え、まってまって。落ち着いて。｣
｢今だって。…なんか隠してるじゃん。高地となんかあったんでしょ。｣
｢…何もないよ。ただ、体調あまり回復してなくて、予定より長く入院するんだってさ。｣
｢え、そうなんだ。｣
｢うん。だからちょっと心配になっただけ。それだけだよ。ごめんね。｣
あぁ、また嘘をついている。
また隠している。
これだけ長く一緒にいるんだもん。
嘘つかれたらわかるよ。
｢うん。こっちこそごめん。｣
違うよ、きょも。
そんなことが聞きたかったんじゃないよ。
きょもはいつも大事なことを話してくれない。
高校のことだって隠そうとしてたし。
｢ねえ、きょも。俺はこの家では隠し事とかないと思ってだんだよ。｣
きょもは俺の言葉に一瞬驚いたような顔をしたけど、
｢うん。ごめんね。隠し事はやだよね。今度はちゃんと話すね。｣
なんてすぐに穏やかな表情に戻るから、それ以上は何も言えなかった。
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りょう(プロフ) - ST.hkさん» コメントありがとうございます！ (2022年1月13日 21時) (
レス) id: 765e1a1650 (このIDを非表示/違反報告)
ST.hk(プロフ) - 作品拝見させて頂きました。樹くんと北斗くんの絡みのお話が読みたいです。よろしくお願いします。 (2022年1月13日 20時) (レス) id: 716f9c3cf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すー | 作成日時：2021年11月30日 5時
