君は今この空を見ているか (ページ39)

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【祝】あいつらから報告ですページ39

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「いやあ、皆さんご心配お掛けしましたよ」

りょうくんが久しぶりに元気そうだったから、興味をそそられてカメラを回してみる。

つい1週間前に珍しく40度の熱を出し、体調を崩して寝込んでいた。恐らくサラリーマンとYouTuberを両立させるために我慢していたものが、一気に発散された結果がそれだったのだろう。

一説には直前の寝たら即帰宅の旅が原因とも言われているけど、Aちゃんがケロッとしているから多分前者だと思う。

「ほんまよ！これで体調が戻らんかったら計画がずれ込む予定やったわ」

おっ、その振りを待ってた。

「あっ、りょうくん、Aちゃん入籍おめでとうだってばよ！！！」

「ありがとうございます」

「結婚しましたー」

2人して照れ笑いする。すごく幸せそうでこっちまで心が温かくなる。

いつもは揶揄の1つや2つを言ってやるけど、苦労が多かった亮くん達が結ばれたことは東海オンエアにとっても幸せだ。今までカップルだった2人が遂に夫婦となり、家族になった。

こんな時に語尾変更の十字架を背負わなければならないなんて、心底ついてないってばよ。

「夫婦生活はどうだってばよ？」

「思ってたよりは変わらんかな」

「同棲始めたのは4月やけど、それまでもよく会ってたからねえ」

亮くんが豊橋に引っ越しを決めた時、Aちゃんは名古屋にいた。岡崎に引っ越そうとしていたAちゃんに亮くんが近くにいてほしい、家賃は払うから豊橋に来て、とアピールしていたのは噂に聞いている。ちなみにこの時、2人は付き合っていない。

流石にそこまでしなくていい、と断ったみたいだけど、Aちゃんは生活拠点を豊橋に移した。

「でも書類の書き換えがあって坂元から福尾になったからああ、入籍するんだなあって実感したかな」

「思いっきり出すじゃん。俺はAが福尾に慣れようとしてるのを見ると、結婚したんだなあって実感する」

亮くんの左手がAちゃんに重なる。薬指には指輪が輝いている。

「いいってばなあ。僕も結婚したいってばよ」

「今プロポーズしたら、虫さんは結婚してくれだってばよ！って言うの？」

「私が彼女ちゃんなら普通に笑っちゃいそう」

「さすがに言わんわ！」

……あ。

「クソーっ！！！」

亮くんもAちゃんも大爆笑してたってばよ……。