素直じゃないな ページ4
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あー、モヤモヤする。何見せられてんの、俺は！
「はい、あーん」
「んー」
出前の寿司を美味しそうに平らげる虫さん。そこまではいいんだ。でも何でAに食べさせてもらってるの！
「いいの？ 僕彼女いるけど」
「大丈夫やで。むしろお世話お願いしますって言われた」
「まさかの公認？」
「うん」
「じゃあ浮気にはならないんだね！」
いや、俺は認めてないよ。公認じゃないよ。不便な気持ちは分かるけどさ……。
虫さんが企画で右肘を怪我した。手術しなければならないほどの酷い骨折で、腕はギプスで固められて痛々しい。しかも利き手だったのもあって、日常生活に支障をきたしている。
そういう訳でてつやの家にいる間は虫さんのお世話をAが担当しているんだけど、なにもイチャつく風にしなくても……と思ってしまう。
Aはノリノリだし、虫さんも満更でもなさそうだし。他のメンバーも虫さんの苦労を知っているから口出ししんし。俺ばっかりモヤモヤしてつまらん。
「ただあんまり僕ばっかりに構ったらダメだよ？」
「なんで？」
「君の彼氏にものすごく睨まれるから」
りょうくんの顔ちゃんと見てみなよ、と虫さんがニヤつくと、Aまでニヤニヤしながら俺を見る。
「虫さん、変なこと吹き込まんでよ」
「変じゃないよ。事実じゃん」
「ほんとだー。めっちゃ妬いてる」
「Aもからかうな！」
そうだよ、ものすごく嫉妬してるわ。俺には滅多にあーんとかしてくれんのに、虫さんには恥ずかしげもなく難なくやってのけるんだから。
俺だって男だ。好きな子にならあーんとかしてもらいたい。意外にしてもらったことないからね。
「りょうにもしようか？」
「……マグロ食べたい」
そう言うとAは俺が使っている割り箸を持って、上手にマグロを掴んで俺の口元に近づける。
「はい、あーん」
「……ん」
悪い気はせんな。むしろ嬉しい。いつも食べてるものだけど、一段と美味しく感じる。
「りょうくんももっと素直になりなよ。黙ってるだけじゃ何にも伝わらんよ？」
「そうだそうだ！」
「時々プライド捨ててみてもいいんじゃない？ もっと甘えてみたらいいのに」
2人に言われて我を省みる。甘え方が分からんからな……。
でも深く頷くAを見て、今日は自分なりに甘えようと思った。
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あおやなぎ(プロフ) - みぃさん» ありがとうございます！ MIYAVIさんのギターと元の動画を見た時に書きたいと思った自己満です^^; 楽しめていただけたなら嬉しいです(^^) (2019年4月14日 9時) (
レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - MIYAVIさんファンとしてはプチMIYAVI選手権楽しかったです！ (2019年4月12日 23時) (レス) id: b1b76353f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年3月21日 22時
