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好きだよって ページ47

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『Aちゃんの恋バナなんて珍しいね?』


『ふふっ、ざわくんだけにしか言わんからこれは秘密にしとって?』


誰かを思って微笑む彼女。今は自分しか見てないのに何故か息苦しい。



『分かった。で、Aちゃんの初恋は叶ったの?』


『んー……』


Aは微妙な反応でお茶を濁す。



『卒業式の後に告白されたの、その人に』


『えっ?』


『好きだよって。もっと早く伝えたら良かったって涙目だったかな』


笑顔が印象的で太陽みたいだったから意外だった、と懐かしそうに語る。大阪に戻る2日前だったし、気持ちこそ伝わったけど付き合うことは出来なかったと。




『へえー……』


『前日には初めて2人でデートしたなあ。岡崎のゲーセンでプリクラ撮ったんやけど、確か今も残ってるよ』


『大切な思い出なんだ?』


『うん。一応ね、こんな時代もあったんだよ、りょうくんと私』


『えっ、待って、 今まで惚気けてたの!?』


……全く。懐かしいし嬉しいけどこんなに恥ずかしい話をするなんて、急に辱めを受けさせるなんて酷いな。告白された話の辺りからこれ以上何も言うな、と何度思ったことか。

でも初恋が自分だったのは単純に嬉しい。途中で自分だと気付いて驚いた。

画面の奥でひひっ、と笑ったAは今はもう何も喋らず手で顔を覆って、耳を赤く染めていた。




「りょうのことめちゃくちゃ好きなんだねえ」


ゆめまるがニヤニヤとAの脇腹をつつく。




「秘密って言ったのに……」


「いやいや、これはりょうくんに見せなきゃダメでしょ!」


嬉しいけど恥ずかしい。恥ずかしいけど嬉しい。ちっちゃい眼鏡なんて思ってごめん。虫さんのおかげでいい話が聞けた。


多分ここが自分かAの家だったら、確実に押し倒してたし色々と止まらなかったと思う。今もちょっと来てる。そこは俺も男だし、キモイと言わずに許してほしい。

Aとゆめまるの間に割り込んで座り、そっぽを向こうとする頭をもたげて、無理やり引き止めて面と向かう。



「A、まじで好きだわ」


「話しかけんで……」


「酷いなあ。俺のこと好きなくせに」


「うるさいわ……」


「でも余裕そうなのにイケメンの耳が真っ赤だよ!」


「ばか照れてるね!」


「うざいよ」


虫さんとゆめまるが弄るから、2人まとめてしばいといた。

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作品ジャンル:恋愛
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みぃみぃ(プロフ) - 主人公と、てつとしの絡みがもっと見たいです! (2019年7月18日 15時) (レス) id: 4c3df14bca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおやなぎ | 作成日時:2018年9月5日 23時

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