プレゼント ページ8
その見覚えのある紙袋を開け、箱を開けたら
素敵な時計が入っていた。
「貰えないよこんなに高価なもの…」
ケン「いいから、いいから 腕出して♪」
付けてあげると言い私の腕を取り
時計をつけてくれた。
ケン「A、あの世界で若くしてここまで
来るのは本当に大変だったはずだよ…
これからの新しい旅立ちにこの時計で時を刻んでください」
鼻の奥がツーンとして堪えようとしても涙が出てしまった
そんな私をみてケンタロウくんが涙を拭ってくれた。
ケン「キレイな顔が台無しだよぉ」
またそんなことを言い、クシャッと笑い
出口の方に歩き出し、ブラインドを閉めた。
「もしかして……見られてた?」
ケン「かもしれない…」
「誤解されちゃうね」
ケン「何を思われてもいいけどさ…」
ケン「Aは一般の人だからね気をつけないとさ」
ケン「A…本当に辞めちゃうの?」
「辞めるよ」
ケン「じゃ…僕が個人的に仕事を依頼したら受けてくれる?」
「ケンタロウくんの依頼は断れないよぉ」
ケン「僕の作品はさ、僕を一番知っているAに書いて欲しいからさっ ねっ」
そしてまた笑い合い
ケン「じゃ安心して仕事に行くねAまた会おう」
そう言って軽くハグをして“じゃあね”と言って部屋を出ていった
私はプレゼントが入っていた紙袋を持ち、写真集を握りしめ
これが最後の仕事だと思うとまた泣けてきた。
そして部屋を出た。
372人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mon | 作成日時:2022年3月26日 14時