ep.10 ページ10
結論から言うと
U-20日本代表に勝った。
ラストを決め飾ったのは潔のダイレクトシュートだった。
...熱を、感じた。
一人一人に役目があって色んな戦術や読み合いがあって
それが何倍も何乗にも跳ね上がるゴールへの可能性。
それが料理のようにも感じられて。
『...サッカー、すっげー』
関係者通路から彼らの控室まで歩いていく。
ドキドキと高鳴る鼓動、まだ速い心拍数。
収まりきらないスタジオの熱気。
だから前方を見て無くて
ドンッと肩を誰かにぶつけてしまった。
「悪い、平気か？」
『イトシサエ...』
「なんだファンか？」
さすがアスリートだ。鍛え抜かれている。
何を食べているんだろう。
というか、顔が小さくて遠目ではわからなかったけれど
背もある程度は高いんだなあ。
『あ、いえ。私ブルーロックのシェフです。
試合、お疲れ様でした。』
「おい、ちょっと待て」
『はい？』
「お前、京都の月城亭っていう料亭で見たことあるぞ」
月城亭は私の父様のお店だ。
目を見開いた私にツカツカ近寄ってきたイトシサエは
やっと会えた、と呟いた。
「去年帰ってきた時にクソつまんねえ接待に
行った甲斐があった」
『ひゃ、なにするんれふか』
私の両頬を挟んだ彼は爛々とした目を向けて来る
一体なんなんだ...
「月城亭の懐石料理だ。総料理長では無くその娘が担当したと聞いた。お前を見たのは最後の見送りの時だけだ。」
そういえばそんなことがあった気がする。
すごくVIPな席だったらしいが、月城亭では大して珍しいことではないからその一角の料理を私が担っていたこともあった。
『その節は月城に御来店ありがとうございます』
「お前に一目惚れをした」
腰を折って深くお辞儀をするが、
次にイトシサエから放たれた言葉は
私の腰を上げるには十分だった。
『は、はぁ』
「俺は金もあるし、見てくれもそんなに悪くないはずだ。」
『そ...ですね？』
「付き合ってくれ」
『無理ですよ！』
即答の私に心底意味がわからなさそうな顔をするイトシサエ。なんですかその、なんで断るのか分かってない顔は。
「お前正気か？」
『あなたこそおかしいですよ』
イトシサエは首を捻ると「金じゃないならなんなんだ」と
何やら良くわからない質問をされた。
「お前ボンボンか」
『そういう考え方が嫌なんです。』
「この世に俺の誘い断るやつとかいんのかよ」
居るんですよここに。
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きゅんた(プロフ) - たるとさん» 初コメありがとうございます〜！誤字ってますね〜！指摘ありがとうございます♡主人公総受けなんでまだまだ関係拗れていったらいいなあ〜！！！ (2023年1月30日 2時) (
レス) @page17 id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 初コメ失礼します！！いつも楽しく読ませてもらってます！！玲王との展開も楽しみですしカイザーとの関係最高すぎます〜！！あと少し気になってしまったのですがティラピスじゃなくてピラティスな気がします！！細かくてすみません汗 (2023年1月30日 1時) (レス) @page17 id: 33239378f6 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - まるさん» 報告ありがとうございます〜！外しました！ (2023年1月28日 13時) (レス) id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年1月28日 7時) (レス) @page1 id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゅんた | 作成日時：2023年1月21日 22時
