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ep.11 ページ11

「おねーさん、可愛いねーどう?この後ご飯とか」

『私料理にはうるさいですけど』

「えー大丈夫大丈夫」


U-20代表戦のあと2週間のオフを言い渡された。
久しぶりに月城学園に顔を出そうかと渋谷を訪れていた。
渋谷って出て来るたびにこう言う輩が居るなあ。


適当に無視を決め込んでいたけれど
思ってたよりしつこいこの男を振り切ろうと
適当なカフェに足を踏み入れる。


「おい、無視すんな」

『腕に触らないd「あれーAちゃん」』


声をかけてきた先に見えたのは蜂楽、千切、潔の姿。


「あーごめんお兄さん達、この子取らないでくれる?」

『蜂楽』

「腕も離せよ」

『千切』


私の両脇に立って牽制をしまくる二人にもう大丈夫、と
一言告げる。ほら男の人達引いちゃってる。


「Aさん大丈夫?」


そそくさと逃げた男達の情けない姿を見送っていた
タイミングで潔が声をかけてきた。


『平気よありがとう』

「にゃはは、可愛い子は苦労するねー
にしてもAちゃん私服おしゃれだね」

『そうかな。蜂楽は何飲んでるの?』

「とにかく甘いの!」

『2週間で太ったりしないようにしてくださいね』


蜂楽がストローをこっちに向けるので、
ティッシュでティントを拭いてから一口だけもらった。

あっ...まぁ


「おいしー?」

『私の口には...刺激が強いです』

「あー味覚が敏感なんだっけ」


私が少し口を押さえたタイミングで
千切が自分のブラックコーヒーを持ってきてくれた。


『ありがとう千切』

「それまだ口つける前のやつだしやるよ。
俺新しいの買ってくるわ。」


千切は私を椅子に座らしてくれて、
財布だけ持って颯爽とカウンターまで行ってしまった。
周りの女性客が千切に釘付けな空気に私は居た堪れない気持ちになる。


『千切ってなんていうか王子様みたいだよね』

「あーわかる。」


潔がうんうん、と頷いたタイミングで千切が戻ってくる。


『あ、千切、コーヒー代』

「あ?あーいいよそんなの。」

『そんなわけには』

「いいって奢らせて。いつも飯作ってくれてるお礼」


財布を押し付けても千切は両腕を上げるばっかりで
受け取るそぶりを見せない。困った。


『あれは仕事でやってるだけです。』

「んじゃ奢りたいから奢られて」

『そんな』


困り果てた顔をした私に千切は、いいなその顔、と笑うばかりで結局お金は受け取ってもらえなかった。


このドSめ

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きゅんた(プロフ) - たるとさん» 初コメありがとうございます〜!誤字ってますね〜!指摘ありがとうございます♡主人公総受けなんでまだまだ関係拗れていったらいいなあ〜!!! (2023年1月30日 2時) (レス) @page17 id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 初コメ失礼します!!いつも楽しく読ませてもらってます!!玲王との展開も楽しみですしカイザーとの関係最高すぎます〜!!あと少し気になってしまったのですがティラピスじゃなくてピラティスな気がします!!細かくてすみません汗 (2023年1月30日 1時) (レス) @page17 id: 33239378f6 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - まるさん» 報告ありがとうございます〜!外しました! (2023年1月28日 13時) (レス) id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ! (2023年1月28日 7時) (レス) @page1 id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きゅんた | 作成日時:2023年1月21日 22時

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