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ep.14 ページ14

「俺が潔くんに失望した事実に変わりはないよ」

厨房で下拵えを終えたらすでに2時間ほど経っていた。
コーヒーでも飲もうと長い廊下を歩いてたら
控え室の方からそんなやりとりが聞こえた。

『(なんだ?)』

「確かにアシストはしたけど...
あのプレーはストライカーになるための通過点だ。
同じ立場ならお前もそうしただろ?」

「俺はしないあんなパスでいい気にはならない」


不穏な感じだな。そんなやりとりを夢中で見てたら
後ろから腰に思いっきり抱きつかれた。


「また会ったな地味女♡」

『ひぇ、かいざー...』


これはどうしたものか、半裸のカイザーを
背中越しに感じなければならない状況だ。


「お前、地味で根暗だとは思ってたけど
なかなか身体はイケてんじゃねぇか今日俺の部屋に来ても...」

『行かないです』

ぎゅー、とお腹ら辺を抱きしめられて振り解くに振り解けない。かすかにシャンプーの匂いと運動したあとらしい独特のフェロモンの匂いに充てられて頭がくらくらする。


「なかなかどうしてお前はそんなに俺のことを嫌がるんだ?
地味で根暗だと言ったからか?俺の年俸は3億だぞ?」

『他人のお金なんて興味ないです』

「へぇ...いいねぇ、Aますます興味が湧くなあ』


ぺろり、と舌なめずりしたカイザーは
やっぱり俺の部屋に来い、とそう言ったのだ。


『やらしいことしますよね』

「流石の俺でも節度はあるぞ。
お前の世界一を聞かせろ。興味が湧いた」

『ああ、それなら』





お風呂を終えて、髪を乾かしたら
カイザーがいる部屋に向かった。

こんこん、と扉を叩くと
向こうから嬉しそうなバスローブ姿のカイザーが
出てきて抱きしめられた。

「A〜♡」

『カイザー、酒でも飲んだんですか?』

「ああ」

日本では20歳以上から飲酒オッケーだけど確か
ドイツは結構若くから飲めるんだっけ。

カイザーはベッドの傍に座って、
ちょいちょいと手招きをしている。

「お前のことちょっと又聞きしちゃった♡」

ほろ酔いなのか上機嫌なカイザーはワインをクルクルと
手元で弄んでいる。色気あるなあなんて彼を横目で眺める。

「お前月城の人間なんだってな」

『げ、誰から聞いたんです』

「絵心だな」

あのクソヒョロガリエゴめ人の個人情報を...

「俺ドイツにあるツキシロの料理がクソ大好きでさ


あそこ、フランス料理店だろ」

『ええ』

「日本の月城は違うよな?」


カイザーと私の接点

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きゅんた(プロフ) - たるとさん» 初コメありがとうございます〜!誤字ってますね〜!指摘ありがとうございます♡主人公総受けなんでまだまだ関係拗れていったらいいなあ〜!!! (2023年1月30日 2時) (レス) @page17 id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 初コメ失礼します!!いつも楽しく読ませてもらってます!!玲王との展開も楽しみですしカイザーとの関係最高すぎます〜!!あと少し気になってしまったのですがティラピスじゃなくてピラティスな気がします!!細かくてすみません汗 (2023年1月30日 1時) (レス) @page17 id: 33239378f6 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - まるさん» 報告ありがとうございます〜!外しました! (2023年1月28日 13時) (レス) id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ! (2023年1月28日 7時) (レス) @page1 id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きゅんた | 作成日時:2023年1月21日 22時

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