Liar -arym- ページ31
※いろいろと最低です。
甘いお話が好きな方はご注意ください。
-------------------------
Ryosuke side
「久しぶり、だな。」
真っ白なシーツに2人で一緒に包まれて、大ちゃんはこう言った。
「それ、会って最初に言うやつでしょ。」
思わず突っ込む。
少なくとも、愛し合った後に言うことではない。
「まあ、そうだけど。」
いつもより低くて掠れた声でそう言って、小さく笑う大ちゃん。
普段の明るい大ちゃんとは違う、こういう彼も俺は好きだ。
不覚にも、かっこいいと思ってしまう。
本人には絶対言わないけど。
「寂しかった？」
俺の方を見ずにそんなことを聞く。
「うん。」
そう答えると、その横顔が満足そうに笑った。
「俺、大ちゃんがいないとだめ。」
行為中の甘ったるい雰囲気の延長で、らしくないことを言ってみる。
瞳を潤ませた上目遣い付き。
「相変わらず重いな。」
ふっ、と笑った大ちゃんはやっとこっちを見た。
「大ちゃんは？」
愚かだ、と自分で思った。
全部知っててこんなことを聞くんだから。
「俺も山田がいないとだめだよ。」
優しい声でそう言った大ちゃんは、俺の頭を撫でる。
男らしい大ちゃんの手を感じながら思う。
…うそつき、と。
少し前から、大ちゃんの何かが変わったと思っていた。
見た目でも性格でもない何か、そう例えば、纏っている雰囲気みたいな、そんな不確かなものが。
でも、本人も周りも何も言わないから、気のせいか、と思っていたのだけれど。
ある日、気づいてしまった。
彼から知らない匂いがすることに。
一瞬、香水とか柔軟剤を変えたのかと思ったけど、そうじゃないことくらい俺にでもすぐわかった。
これは、女の人の匂いだ。
大ちゃんから感じた違和感はこれだった。
それなら、俺しか気づかないのも納得できる。
その匂いは、キスをするときや身体を重ねるとき、そんな肌がくっつくような距離にいるときにしか感じられなかったから。
きっと、大ちゃんとこの距離でいるのを許されているのは、俺と、
…その匂いの持ち主だけだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 243人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りょんな - なななさん» ありがとうございます！できるだけ更新していくつもりですので、また読みにいらしてください！ (2018年7月21日 22時) (
レス) id: a65994f48d (このIDを非表示/違反報告)
ななな - おかえりなさい！作品毎日欠かさず見てます！更新がんばってください(*´Д`*) (2018年7月21日 17時) (レス) id: 9722a33cb3 (このIDを非表示/違反報告)
りょんな - いのあやりんさん» ありがとうございます！1年も経っているのに覚えていてくださる方がいらっしゃってほんとに幸せ者です…。更新頑張ります！また見にいらしてくださいね♪ (2018年7月20日 23時) (レス) id: a65994f48d (このIDを非表示/違反報告)
いのあやりん(プロフ) - おかえりなさい！りょんなさんの作品大好きで、また読めるんだと思ったら嬉しくてついコメントしてしまいました(笑)更新頑張ってくださいヾ(≧▽≦)ﾉ (2018年7月20日 16時) (レス) id: 927e799c3e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りょんな | 作成日時：2018年7月19日 21時
