JUMPの愛され赤色さん。- renewal -

・ ページ25

「…やまだ、おいで。」



黙ったままの俺を、いのおちゃんはそっと抱きしめる。
そのぬくもりに、胸が締め付けられる。



「いのおちゃん、」



…キス、して。


言葉にしなくても唇は降ってくる。
瞳を閉じて、その感覚だけを感じる。
だんだんと深く交わってきて、ソファーに身体が沈むのに身を任す。


いつもと同じだ、結局。
俺はこれっぽっちも成長できていない。


そんなことを思った時、



「ねぇやまだ。
そんなに別れられないならさ、


俺がぜんぶ忘れさせてあげるよ。」



耳元で甘い声によって落とされたそんな言葉。


ゆっくりと目を開けると、ギラギラした瞳の彼が。


ねぇ、ほんとはとっくに…。


そんな言葉を飲み込んで、俺はとびきり甘い声を出す。



「…おねがい、ぜんぶ、いのおちゃんにして。」



今夜、ぜんぶあなたに染まることが出来たなら。



今度こそ本当に、俺はあなたのものになります。



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久しぶりの更新になってしまいました…。

これからも更新速度が上がったり下がったりと気まぐれ更新になってしまうと思いますが、お付き合いいただけたら嬉しく思います。


普段よく書くいのやまのお話は、
基本伊野尾くんが優勢な感じでなのですが、
今回は山田くんを手に入れたい伊野尾くんにしてみました。

あと、この短編集には全く関係ないのですが、いのやまの長編を作ろうかと企んでいたり…。(笑)

恋をする。-cnym-→←染まる。-inym-

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