JUMPの愛され赤色さん。- 4 -

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Ryosuke side


そして、そんな俺に追い打ちをかけたのは、
クリスマスの次の日の出来事。



“イルミネーション見に行こっか！”



そんな大ちゃんの一言で、
久しぶりのデートらしいデートをすることに
なった。


俺が集合場所に着いたのは、約束の10分前。


もちろんまだ大ちゃんはいなくて、
1人でベンチに座り、待っていた。


…でも。


それから1時間経っても2時間経っても、
大ちゃんは来なかった。


携帯も、繋がらない。


こんなこと初めてで、
どうしていいかわからなくて。


涙が一粒こぼれたとき。



山「え…？」



見てしまったんだ。


大ちゃんが、伊野尾ちゃんと一緒に
歩いているのを。



山「…。」



なんで？


俺との約束は？


並んで歩く2人を見ていられなくて、
その場から全力で走って逃げた。


それから、大ちゃんとは一言も話していない。


別れよう、なんて連絡が来るのがこわくて、
携帯にも触れられない。


今だって、



有「ねぇ、山田、」



こうして大ちゃんが話しかけてくれても、
逃げてしまうんだ。


素直に言えたらいいのに。


“大ちゃんは、俺のこと好き？
俺は大ちゃんが大好きだよ。”って。


そしたらきっと、大ちゃんだって少しは
俺のこと、可愛いって思ってくれるはず。


…思ってくれるのかな。



山「…。」



こんなところで泣くわけにはいかないから、
ぎゅーっと唇を噛み締めて耐える。


泣いたらだめだ、撮影に支障が出る。


でも、みるみるうちに視界は滲んでいく。


そんな俺の変化に気づいたのは、



薮「涼介、大丈夫か？」



ただひとり。

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