JUMPの愛され赤と青。

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Ryosuke side



有「あ、そういえばさー。」



山「んー？」



有「最近、いのちゃん
めっちゃ可愛くなったよな。」



大ちゃんの視線のほうを見ると、
薮ちゃんや光くんと楽しそうに話す
伊野尾ちゃんの姿があった。


その笑顔は、確かに女の子みたいで。



山「まぁ、確かに。」



有「可愛いし？

テキトーとか言われてるけどなんだかんだ
しっかりしてるし？

その上優しいしかっこいいし？」



次々といのちゃんのいいところを上げていく
大ちゃん。


胸が張り裂けそう。


やめてよ、俺の前でそんなこと言わないで。


…自分のこんなところが嫌だ。


大ちゃんの恋人でもなんでもないくせに、
大ちゃんが他の人のことを話し出すと
イライラしたり、勝手に傷ついたり。



有「いいよなー、いのちゃん。

惚れそう。」



大ちゃんのこの言葉に、また俺は



山「…そうだね。」



感情がこもっていない声で、
冷たく返事を返してしまうんだ。


…自分の気持ち、伝える勇気もないくせに。



有「山田？

お前なんか怒ってる？」



山「っ、怒ってなんかねーよ。」



有「そう？

ならいいけど。

俺がいのちゃんのことばっか話すから、
嫉妬したのかと思った。」



その言葉に、一瞬ドキッとする。


心、読まれたのかと思った。


でも、大ちゃんは悪戯っ子みたいに
笑ってるだけで。


あぁ、冗談か、ってホッとする。



山「はぁ？

何言ってんだよ。」



有「ふは、冗談冗談。

そう怒るなって。

そんなに俺のこと嫌い？」



…んなわけないじゃん。


好きすぎるから困ってんの。


なんて言えるはずもなく。



山「…ばかじゃねーの。」



有「俺は山田好きだよ？

ツンデレなところも大好き。」



そう楽しそうに笑ったと思ったら、
突然手を握られて。


きゅっ、と指と指を絡めて手を繋がれる。



有「ほら、こんなこと出来るくらい好き。」



俺の顔を覗き込んでふわりと笑う大ちゃんに、ドキドキを抑えることなんてできないから、
もう完全に俺の負け。


…なんでそんなかっこいいんだよ？


もういっそ、伝えてしまおうか。


君が好きだって。



山「あの、大ちゃ、」

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