(( WEST 短編集 )) (ページ41)

今日:19 hit、昨日:4 hit、合計:140,902 hit

" Kazuya.O " ページ41

.

.

『ふふ、めっちゃおいひい～！』

目の前でクリームたっぷりのパンケーキを頬張る
わたしの彼氏

本当にこの可愛さで男なのでしょうか

本当にこの感じでわたしより年上なのでしょうか

……って疑問が湧きに湧く状況。

「かずくん、めっちゃ口にクリームついてんで」

『え、ほんま！？
てか、Aも食べる？めっちゃ美味しいで！』

「いや、さっき食べたばっかやん
お腹いっぱいやし(笑)」

しかもさっきお昼ご飯食べたばっかなのに

パンケーキって本当に食いしん坊かずくん。

デザートは別腹なんやって。

お腹いっぱい食べて満足なかずくんと
パンケーキの店を後にしてショッピングの再開。

.

.

途中でかずくんがトイレ行ってくる～って言うから
適当に近くでスマホいじって待ってると

( お姉ちゃん今1人なん？一緒にどっか行こうや)

知らない怖いお兄さん2人組に声をかけられた

近いし怖いし恐怖感のおかげで上手く答えられない

「……え、あ、ちが ( 1人なんやろ？
俺らに着いてきたら絶対楽しませられるで～)」

腕を引っ張られそうになって

「……や、めて……っ」って言っても
微々たる反抗はもちろん効かない

.

.

.

.

『おい、何してんねん』

.

.

低い声が聞こえて

『その人、俺のなんやけど』

怒った表情のかずくんが
わたしの掴まれた腕を払って

(くそ、1人じゃなかったんや)

って男の2人組はどっかへ行ってしまった

.

『A大丈夫やった！？
どっか怪我とかしてへん？』

眉毛を下げながら
必死に心配してくれてるかずくんを見たら

安心して我慢してた涙が一気に溢れ出した

.

「……っかずくん…」

『泣くな泣くな(笑)怖かったなぁ、
ごめんな、もうちょっと早く助けてあげられんで

もう俺が怖いからAを1人にさせんわ』

『ほら、買い物の続きしよか』

そっからもずっと手を繋いでてくれて

やっぱり男前で年上っぽくてしっかりとした

自慢の彼氏でした。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

『あ！このアイスうまそう！！！

A一緒に食べようや！』

(やっぱり男前なのかな……？)