テニスの王子様〜リョーマの相方は幼なじみでダブルスプレイヤー〜

不動峰戦5 ページ32

A)っ！リョーマ！！英二先輩！救急箱！大石先輩！清潔なタオルください！！


私はリョーマをベンチに座らせて、止血を開始した。


A)…血が止まりませんね…。眼球は大丈夫だと思いますけど、まぶたの肉がパックリ抉られてます…。


病院から戻ってきた河村先輩が、あまりの出血量を見て、倒れてしまった。


手塚)どうだ、入江。


A)この状況だと、普通はプレイ続行は不可能ですね…。ただし、普通は…ですけど…。


折れたラケットを拾う桃先輩。
リョーマに声をかけたが、リョーマは新しいラケットを出すように言った。
桃先輩はそれに従い、新しいラケットを出す。


審判も血が止まらないなら続行させられないと言うが、リョーマはジャージで血を拭きとる。


A)…そのジャージ誰が洗うのよ、バカ。竜崎先生、いいですか？


私は、竜崎先生に許可を得るために声をかけた。


竜崎)わかったよ。


A)…リョーマ、傷口出して。


私は消毒して、止血をした。


青学)止まった！


A)いいえ、一時的に止めたにすぎません。もって、15分が限界かと思います。


越前)血が止まれば試合してもいいんだよね。


審判に言うリョーマ。
桃先輩からラケットを貰おうとすると大石先輩が桃先輩を止めた。


しかし、手塚部長が条件を出して試合続行を許可した。


手塚)10分だ！10分で決着がつかなければ棄権させるぞ。いいな。


大石先輩もその様子を見て許可を出した。


大石)行ってこい。無茶するなよ。


越前)充分！


リョーマがコートに出たことで、会場全体がどよめいたが、リョーマは気にすることはなかった。

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