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8話 ページ9

「....ついこの前も同じことあったのになぁ」



行き慣れているデパートのはずなのに迷子になってしまった


百合香に連絡すると

“絶対にその場から動かないで!”

と言われ渋々待つことに






スマホをいじっていると声をかけられた


?「お嬢さん、こんなところで1人?」


(ナンパ?

いやまさかね)



無視していると今度は隣に座ってきた

?「おいおい、無視はひどいんじゃねーか?」



....待てよ、この声もしかして



隣を見るとそこに黒羽快斗がいた


なぜ彼がこんなところに?

というか素顔での対面は初めてのはずですが....


快斗「お!やっとこっち向いた!」


「....ナンパですか?」


快斗「プハッ))そんな直球に聞く奴いるのかよ(笑)

1人で暇そうにしてたし、俺も付き添い疲れたから休もうと思ったらタイプのお姉さんがいたからついね(笑)」



「人待ち

ここ絶対に動くなって言われたから」


快斗「...なるほど、迷子か」


図星なので何も言えない




彼の付き添い相手は恐らく幼馴染みの中森青子のことだろう


このシーズンは夏物が多いから水着とかでも買うのに付き合わされたのが容易に想像できる


しかし思春期男児、いや普通の一般男性でも女性と一緒に水着を買うなど勇気がいるものだ



要するに逃げてきたな






少しだけ話をしたが沈黙が続く






そしてようやく待っていた人が来た

百合香「やっと見つけた....ん?

隣の男性は知り合い?」



「ううん、知らない人。

ナンパされた」


快斗「知らない人って(苦笑)」


百合香「Aって意外とモテるよね!

この前はキッド様と空中散歩してたし〜」



(そのキッド様の素顔がこの方なんですが....

そしてあれは仕方がなくだから)




快斗(さっき藍華って答えたよな、名前聞いたとき


やっぱり偽名だったか


友達からAって呼ばれてるし)



「じゃあ連れも来たのでさようなら」


百合香「なんでそんな無愛想なの?

Aの話し相手になってくれてありがとうございました」


快斗「いえ」



快斗は彼女たちが立ち去るのを見守った


快斗「....」

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作者名:ちさ | 作成日時:2023年2月2日 3時

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