男の純情 ページ36
今日は休日。
時間をムダにしないシルクは黙々と筋トレに励んでいて、私はその姿をじっと見つめていた。
せっかくの休みだから、かまってほしい…
なんて素直に言えるはずもなく。
私の視線に気づいたのか、シルクが動きを止め私の方に近づいてくる。
｢かまってほしいって、愛星の顔に書いてある｣
私の視線に合わせるようにしゃがみこんだシルクが笑って頬をつまんできた。
｢一緒にやるか、筋トレ｣
｢いや、私別に鍛えてないし運動苦手だし｣
｢お前は俺の手伝いしてくれればいいから｣
両脇の下に手が差し込まれ、軽々と抱き上げられる。日々鍛えているのは伊達じゃないらしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
｢…って、ことで今日の愛星の役目はダンベルな｣
彼の口から突拍子もない台詞が出てくるのは今に始まったことではない。
驚く暇もなく筋トレの続きが始まるのだった。
シルクは私をおんぶしたままスクワットをしている。
｢ねぇ、重くないの？｣
シルクがしゃがむ度に揺れる視界。
これはこれで楽しいと思えてしまう私もどこかおかしいのかもしれない。
｢いや、お前逆に飯食ってんのか？って思うぐらいには軽いしあんまり負荷になってない｣
｢なら、お手伝いやめて降りましょうか？｣
嫌みったらしくシルクの耳元で囁けば彼はニンマリといやらしい笑みを浮かべて言った。
｢背中に感じるたわわな胸の柔らかさが俺のトレーニングの原動力になんだよ。お前いい匂いするし｣
｢…っ、変態！降ろしてよ｣
｢わっ、ちょっ…バカ暴れんなって｣
ジタバタと暴れればさすがのシルクもバランスを崩してしまったようで２人して床に倒れ込む。
上手く受身を取ったシルクを押し倒すような形で彼の体の上に座り込んでしまった。
｢怪我ねぇか？｣
シルクがクッションになってくれたお陰で私には打ち身の１つもない。
｢シルクは大丈夫？｣
心配して彼の顔を覗き込もうとしたその瞬間私の視界は一気に反転した。
｢押し倒されんのもいいけど、やっぱこっちの方が性にあってんな｣
顔の横には彼の鍛えられた太い腕。
目の前には余裕の笑顔を浮かべるシルク。
そして完全に逃げ場を失った私。
観念しておとなしく目を閉じる。
｢今はまだこれで我慢しといてやるよ｣
頬に感じる柔らかな感触。
｢だから、んなかわいい顔してんじゃねーよ｣
目を開けると頬を薄く染めた彼がいた。
｢襲うぞバカ｣
意外と純情なようです。
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愛星(プロフ) - 星空夢月（ダホマサモトシル）さん» リクエストありがとうございます！少しお時間いただきますが、ぜひ書かせて頂きたいと思いますのでしばらくお待ち頂ければ幸いです。 (2019年5月6日 17時) (
レス) id: b124745788 (このIDを非表示/違反報告)
星空夢月（ダホマサモトシル）(プロフ) - リクエストです。シルクと彼女が入れ替わるって話お願いできますか？ (2019年5月5日 20時) (レス) id: 335f3bf1dc (このIDを非表示/違反報告)
愛星(プロフ) - koyumaさん» コメントありがとうございます！悶える…最高の褒め言葉です！ゆっくり更新ではありますが、これからも２人を幸せにしていきたいと思っているので応援よろしくお願いします。 (2019年4月16日 22時) (レス) id: 31293b8be6 (このIDを非表示/違反報告)
koyuma(プロフ) - 一気に読ませていただきました！悶えました!!!好きの気持ちの揺れ動く様子がすごく伝わってきました。これからのお話も楽しみにしています。 (2019年4月16日 19時) (レス) id: 96592c7e36 (このIDを非表示/違反報告)
愛星(プロフ) - きぬたみさん» コメントありがとうございます！私自身もシルクさんのこと大好きなので、いろんな方々と｢好き｣を共有できることが嬉しいです。ゆっくり更新ではありますが、これからも頑張っていくので引き続き応援よろしくお願いします！ (2019年3月30日 18時) (レス) id: 31293b8be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛星 | 作成日時：2018年12月26日 5時
