夢の誓い ページ30
小鳥のさえずりとともに薄く目を開く。
横向きに寝ていた俺の背後に違和感。
寝起きで呆けた頭で情報を整理する。
背後で聞こえる小さな寝息。
背中に感じる鼓動と体温。
極めつけは腹に回された白く細い腕。
｢俺のこと夜這いするたぁいい度胸じゃねーか｣
普段俺が愛星の布団に潜り込むことはあれど、
逆に愛星の方から俺のとこに潜り込んでくることはほぼないに等しい。
怖い夢でも見たか、よっぽど甘えたかったのか。
なんにせよ、これは嬉しい誤算だった。
｢無意識に胸押し付けてきてんじゃねーよ｣
そっと腕をほどき、起こさないように寝返りをし未だ目覚めない愛星の寝顔を覗き込む。
｢あいかわらず可愛い顔してんのな｣
愛星が寝てるのをいいことに普段なかなか口にできない言葉が自然とこぼれ落ちてしまう。
白い頬に指を滑らせれば、絹のような手触り。
｢いつまで寝てんだよ｣
桃色に染まる唇にそっと指を這わせる。
無防備なその表情は俺だけが知っているのだと思いたい。
なんて、考えていると愛星が俺の腕の中でモゾモゾと動き出す。
そろそろ起きる頃か？と、見つめていれば重たそうにゆっくりとまぶたが上がり薄く茶色がかった瞳が俺の姿を捕らえた。
｢愛星、おはよ｣
フワリと髪を撫でるとくすぐったそうに肩をすくめた愛星がまだぼんやりとした様子で首を傾げる。
｢…ゆめ？｣
寝起きの頭で夢か現実か判断がつかないよう。
シパシパと何度か瞬きをすると嬉しそうな笑みを浮かべ、愛星の腕がスルリと俺の首に巻き付いた。
｢うぉっ？！｣
突然の出来事に慌てていると耳元でクスクスと笑う声が響く。
｢夢なら、なにしてもいいよね｣
どうやら呆けた頭は今の状況を夢の中だと判断したようでなにやら怪しげなワードが囁かれ、目まぐるしい状況の変化に俺の頭も追い付けない。
｢シルク、だーいすき｣
それはまさに天使の笑み。
美しく微笑んだ愛星に見とれていると、唇をかすめる柔らかな感触。
｢夢だったら、チューしても怒られないでしょ？｣
一瞬だけ触れたのはどうやら愛星の唇。
気づけば火傷しそうな程に熱を帯びていた。
愛星は満足したのか、瞳を閉じ夢の世界へ逆戻り。
｢…っ……夢じゃねーよ、ばか｣
起きたらきっとこいつは忘れてる。
なのに幸せそうに笑う愛星の表情が頭から離れない。
いつか絶対愛の言葉を伝えて本当のキスをしよう。
｢覚悟しとけよ｣
夢の中以上にお前を幸せにすると誓うから。
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愛星(プロフ) - 星空夢月（ダホマサモトシル）さん» リクエストありがとうございます！少しお時間いただきますが、ぜひ書かせて頂きたいと思いますのでしばらくお待ち頂ければ幸いです。 (2019年5月6日 17時) (
レス) id: b124745788 (このIDを非表示/違反報告)
星空夢月（ダホマサモトシル）(プロフ) - リクエストです。シルクと彼女が入れ替わるって話お願いできますか？ (2019年5月5日 20時) (レス) id: 335f3bf1dc (このIDを非表示/違反報告)
愛星(プロフ) - koyumaさん» コメントありがとうございます！悶える…最高の褒め言葉です！ゆっくり更新ではありますが、これからも２人を幸せにしていきたいと思っているので応援よろしくお願いします。 (2019年4月16日 22時) (レス) id: 31293b8be6 (このIDを非表示/違反報告)
koyuma(プロフ) - 一気に読ませていただきました！悶えました!!!好きの気持ちの揺れ動く様子がすごく伝わってきました。これからのお話も楽しみにしています。 (2019年4月16日 19時) (レス) id: 96592c7e36 (このIDを非表示/違反報告)
愛星(プロフ) - きぬたみさん» コメントありがとうございます！私自身もシルクさんのこと大好きなので、いろんな方々と｢好き｣を共有できることが嬉しいです。ゆっくり更新ではありますが、これからも頑張っていくので引き続き応援よろしくお願いします！ (2019年3月30日 18時) (レス) id: 31293b8be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛星 | 作成日時：2018年12月26日 5時
