次のステージまで ページ50
「私も・・今、あの時の事、思い出してた。
ユノさんの指がとてもキレイで、すっごくドキ ドキしてた」
「ふふっ」
「いつも、こうやって、包んでくれてありがとう。すごく・・幸せだよ？」
ユノも、Aを抱く腕に力をこめた。
「僕も、すごく幸せだよ、ありがとう・・・」
暫しお互いの感触とぬくもりを感じ合うと、やがて向き合った。
Aの両手を取るユノ。
「どんな恋人同士だって、必ず離れている時間はあるんだ」
「はい」
「僕達も同じ、少しの間離れているだけ」
「うん・・・」
「離れていても心はずっと繋がっているから、僕を信じて待っていて・・・」
真っ直ぐなユノの瞳をみつめてAが微笑んだ。
「うん、信じて待ってる」
「すぐに会えるからね」
「うん」
微笑んだAの額にユノがキスをする。
「行こっか」
「ん、でも、誰かに見られるといけないからここでいいよ？」
「一緒に行こう」
「でも・・・」
「じゃあ、エレベーターまで」
そう言うとユノはキャップを手に取り目深に被って微笑んだ。
・
・
・
━「・・・で、どうだった？ ユノさんとの夜」
新幹線の中、隣に座った紗月がヒソヒソ声で聞いてきた。
「えっ！？ な、何聞いてくるのよ」
驚いた声を慌てて押さえたA。
「だって、そんな話、私にしか出来ないでしょ？」
「ぇ、そうだけど・・、こんな所で聞かなくても」
「どうだった？ あ、私のプレゼントちゃんと着てくれた？」
「・・ま、まぁ、一応」
「ユノさん、喜んでくれた？」
「・・・まぁ////」
「幸せだった？」
「ぅん・・・」
「そっかぁ」
そう言った紗月がAを抱きしめた。
「！ さっちゃん！？」
「良かった」
「・・・ありがとう、さっちゃん」
Aも紗月をハグしてお礼の心を伝えた。
「今度、じっくりと聞かせて貰うからねっ」
「！」
体を離した紗月が楽しそうに微笑む。
「もうっ////」
恥ずかしそうにAも微笑んだ。
・
・
・
━一緒に乗り込んだエレベーターから一人降りたA。
お互いに手を振ってエレベーターの扉が閉まった。
中で見送ったユノの、キャップの下から覗く優しい微笑みが、
Aの心をいつまでも幸せな気持ちで包んでくれていた。
━ END ━
☆.｡.:*・ﾟ ☆.｡.:*・ﾟ ☆.｡.:*・ﾟ ☆.｡.:*・ﾟ ☆.｡.:*・ﾟ ☆.｡.:*・ﾟ
亀更新でしたが、お読みくださりありがとうございました。
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ryokasyu(プロフ) - 愛嬌さん» 申請ありがとうございます！お気に召していただけて本当に嬉しいです＾＾ (2021年1月12日 20時) (
レス) id: d540230153 (このIDを非表示/違反報告)
愛嬌(プロフ) - カホルさんの書くユノ大好きです^_^お友達申請させた頂きました。宜しければ承認お願いします。 (2021年1月12日 19時) (レス) id: dff3957b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カホル | 作成日時：2020年9月27日 16時
