世界で一番甘い夏 1 ページ47
『ヒョン、よろしくお願いします』
そう言うとユノは体を直角に曲げてヨンハに頭を下げた。
『ちゃんと送り届けるから心配するな』
ポンポンとヨンハに肩を叩かれてやっとユノは体を起こした。
Aを１人で返すのが心配だからと、ユノがヨンハ夫婦に頼み込んだのだった。
『心配性だな？ そんなにも彼女にメロメロなのか？』
ヨンハがニヤリとしAを見た。
『いやぁ、まぁ////』
照れたユノもAを見る。
当のAは、荷物の最終確認をし忘れ物がないか部屋を見渡すと、鞄を手に振り返った。
全視線が自分に集中していて驚く。
「え？ 何？」
「準備出来た？」
「あ、うん。 え？」
「ユノが淋しいってさ」
紗月に続いてヨンハが揶揄う様に言った。
「あ！ ヒョン！」
気恥ずかしそうなユノの表情にAも照れた。
「もうっ、すぐそうやって揶揄うんだからっ////」
Aは口びるを尖らせた。
「A、本当に空港まで見送りに行かなくていいの？」
紗月が問う。
「ん。迷惑になるといけないし・・・、
空港で飛び立つのを見送っちゃうと、本当に遠い所に行っちゃうみたいで、
悲しくなりそうだから・・・」
「！」
それを聞いたユノが驚いた様にAをみつめる。
「ヒョン、ちょっと向こう向いててもらえますか？」
「なんだよ」
真剣な眼差しのユノ。
「あ、私達、先にロビーに言ってるね」
紗月が察してヨンハの背中を出口へと押す。
「わかったわかった」
紗月に押されて廊下に出たヨンハが、ドアを閉める瞬間、言った。
「今から始めるなよ」
「！」
「オッパ―！」
静かになった部屋。
「もうっ・・・」
恥ずかしそうなAの声が響く。
ユノが優しく微笑んで近寄ると、Aもユノを見上げた。
両手をそっと広げるユノ。
その腕の中に入り腰へと手を回したA。
ユノはただ、優しい瞳で愛おしそうにAをみつめている。
「ユノさん」
「ん？」
「私、本当に大丈夫です、１人で帰れますよ？」
「んー、僕が心配だから。淋しくて泣いてたらどうしようって」
「泣かないです」
「Aちゃんが空港まで来ないって言った時、正直淋しかったんだ。
僕は、少しでも一緒にいたいから空港まで来てくれたらと思ってたから」
「ごめんなさい、私の我儘です」
「Aちゃんは僕と離れても淋しくないのかな？って」
「それはっ・・」
「でもさっきの言葉を聞いて安心したというか・・・嬉しかった」
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ryokasyu(プロフ) - 愛嬌さん» 申請ありがとうございます！お気に召していただけて本当に嬉しいです＾＾ (2021年1月12日 20時) (
レス) id: d540230153 (このIDを非表示/違反報告)
愛嬌(プロフ) - カホルさんの書くユノ大好きです^_^お友達申請させた頂きました。宜しければ承認お願いします。 (2021年1月12日 19時) (レス) id: dff3957b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カホル | 作成日時：2020年9月27日 16時
