今さら気づいた事 ページ5
仕事を終え家に帰ったAは、鞄を置くとすぐにスマホを手にした。
ベッドに腰掛けるとユノへのメールを打つ。
「・・・っと、イベントいけそうです。おやすみ、とれました」
「ポチっと・・・」
メールを送信すると立ち上がったAは、部屋着に着替えるとクローゼットの扉を開けた。
「ん〜、ちょうどいい鞄、あるかなぁ？」
クローゼットの奥をガサゴソと覗くA。
「あ、ホテル取らないと」
大事な事に気づいた時、スマホが鳴った。
それはユノからの着信を知らせる様に設定したメロディー。
「！」
急いでベッドの上のスマホを取った。
「はいっ」
「会えるんだね！？」
いきなりのユノの言葉。
「ふふっ、はい、ユノさん」
『やった！』
「ユノさん、今、お仕事じゃないんですか？」
「移動の車の中だから大丈夫。Aちゃん、嬉しいよォ〜」
「私も・・嬉しいです」
「何日から何日まで来られる？ ホテル取っておくから」
「え？ そんな、いいです、自分で手配しますから」
「それじゃ僕が会いに行けないでしょ？ 僕の行ける所じゃないと」
「あ・・・そこまで考えてませんでした、すみません」
「マネージャーに頼んでおくから何日からか、後でメールで教えて？」
「はい、わかりました」
「あ、もう着くみたい。ごめんね、また電話するから」
「はい、お仕事頑張ってください」
『わかった！ じゃあね』
立ったまま話をしていたAは、通話を終えると再びベッドへと腰を下ろした。
「そっかぁ・・・」
独り呟く。
色々考えていたつもりだったのに、全然足りていなかった事に気づいた。
相手は特別な人だ、簡単に会える訳がない。
わかっていたのに、ただ「会える」という事に浮かれていた。
(そもそも、どうやって会えるつもりだったのよ、私・・・)
ガクリと項垂れる。
(どうやって会えるんだろう？)
遠距離という事だけでなく、色々とクリアしないとユノには会えない。
まるで、いくつもの問題をクリアしたその先の扉の向こうにユノがいる、
１つでも間違えば、その先には罰ゲームが待っていて、ユノには会えない。
そんなミッションの様な・・・
スマホからメッセージ到着の音が鳴った。
それは、ユノのマネージャーから。
以前、住所を伝えた時に連絡先も聞かれていたのだった。
休みの日を書いて送ると返信が来た。
〜了解しました。ホテルとチケットはこちらで手配します〜
━知らない世界にいる様だった。
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ryokasyu(プロフ) - 愛嬌さん» 申請ありがとうございます！お気に召していただけて本当に嬉しいです＾＾ (2021年1月12日 20時) (
レス) id: d540230153 (このIDを非表示/違反報告)
愛嬌(プロフ) - カホルさんの書くユノ大好きです^_^お友達申請させた頂きました。宜しければ承認お願いします。 (2021年1月12日 19時) (レス) id: dff3957b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カホル | 作成日時：2020年9月27日 16時
