雨降って地固まる ページ33
ギュッと抱きしめられ、ユノの肩から見える天井。
「ごめん・・・。僕がちゃんと言えば良かったね」
もがくのをやめてユノの言葉に耳を傾けるA。
「僕、忘れ物番長なんだ」
「え？」
「昔から忘れ物が多くて付いた僕のあだ名、忘れ物番長」
「忘れ物？」
「うん。だから、Aちゃんに魅力がないとかじゃないんだ」
「？」
Aは話の脈絡がよくわからなかった。
「大切な人だから、何があっても守りたいから・・・出来なかった」
そう言われた言葉に感動し目がうるんできたけど、「？」が消えない。
「何か・・・忘れたんですか？」
「・・・・・」
黙るユノ。
「ユノさん？」
体を離してユノを見ようとしたが、ギュッと制御された。
「・・・大事な、アレを・・・」
「アレ？」
見当がつかない。
「アレ無しで・・する事は・・出来なかった」
「・・・あ/////」
察したA。
ユノが言いにくそうだった訳も理解した。
それと同時に、自分の事をそんなにも大切に考えてくれている事が嬉しかった。
Aはユノをギュッと抱きしめた。
「ユノさん、ありがとう・・・。そんな風に考えてくれて・・・」
嬉しくて幸せで、涙が溢れ出た。
ユノも微笑み、Aを抱きしめる手に力をこめた。
「だから、Aちゃんの・・・胸が小さいとかのせいじゃなくて・・」
「！」
バッとAが体を離しユノをみつめる。
「言ってません、そんな事っ」
涙を零しながらふくれるA。
２人は暫し見つめ合うと吹きだした。
「ははっ」「ふっ」
Aが再びユノに抱きついた。
「大好き、ユノさん」
ユノも嬉しそうな笑顔でAを抱きしめる。
「それに・・、想像よりもあったから」
「？ 何が？」
「胸」
「/////・・・バカっ」
軽くユノの背中をAが叩く。
Aはユノの気持ちが嬉しかった。
正直な話を聞いてした会話で、ユノとの距離が縮まった気がした。
頬を寄せるユノの胸、腕の中がとても幸せだった。
髪を撫でたユノの指が頬に触れ、近づくユノの顔。
何度見ても吸い込まれそうな瞳。
「・・・ダメ」
ユノの口元はAの手で塞がれた。
「お仕事中です」
「え〜・・・」
今度はユノがふくれた。
「ステージ、頑張ってくださいね。私、東方 神起の舞台、生で見るの初めてですから」
『はい！ 頑張りますっ！』
敬礼したユノ。
「ご褒美は後・・・です/////」
ユノの顔がパアッと明るくなる。
『行くぞ〜！』
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ryokasyu(プロフ) - 愛嬌さん» 申請ありがとうございます！お気に召していただけて本当に嬉しいです＾＾ (2021年1月12日 20時) (
レス) id: d540230153 (このIDを非表示/違反報告)
愛嬌(プロフ) - カホルさんの書くユノ大好きです^_^お友達申請させた頂きました。宜しければ承認お願いします。 (2021年1月12日 19時) (レス) id: dff3957b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カホル | 作成日時：2020年9月27日 16時
