友達 １ ページ20
地下駐車場で止まった車。
後部座席からウォークスルーを通り、ユノの前を通ってAが降りる。
「今日はお世話になりました」
運転席のマネージャーに向かいお辞儀をすると、チャン ミンを見た。
「お先に失礼します」
チャン ミンは軽く右手を上げた。
そして・・・
前を通る時に掴まれた右手、その相手。
あいかわらず淋しそうな表情のユノが瞳で訴えかけて来る。
Aは小さく首を横に振る。
「ごめんなさい。連絡します」
左手でそっとユノの手を外そうとするも離れない。
「ヒョン、明日があるから」
チャン ミンに言われ、やっと手を離したユノ。
「じゃあ、先に中に入って？ 見届けるから」
「え？」
思わずAがチャン ミンを見ると、チャン ミンが頷く。
「じゃあ・・、失礼します」
ペコリと頭を下げるとAは背を向け、足早にエレベーターへと乗り込んだ。
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フロントのある階で降り、ロビーを探すと、隅の方で1人ソファーに座る紗月がいた。
「さっちゃん？」
振り向いた紗月がAを見て・・・
笑顔になった。
「A〜」
嬉しそうにAに抱きつく紗月。
「え？ あれ？ さっちゃん、元気なの？ あれ？ もしかして？」
「新幹線で飲みましたぁ〜」
「と・・りあえずお部屋に行こう？」
元々明るい紗月だが、酔うとアップダウンが激しくなるので、
急いでエレベーターに乗ると、泊まっている部屋のある階まで上がる。
「A〜、あのね〜」
「わかったよ、さっちゃん、お部屋入るまで待ってね」
子供に諭す様に優しく言いながら、ドアを開け部屋の中へ。
「わぁ〜、素敵〜、ホテルなんて久しぶり〜」
紗月は楽しそうにベッドへとダイブ。
「さっちゃん、お水でも飲む？」
Aは手荷物を置くと、冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを出した。
「あれ！？」
紗月がある物をみつけて起き上がった。
「これ、ユノさんに渡してないの？」
デスクの上に置いたままになっている紙袋。
それはヨンハ夫婦から、ユノへのプレゼントだと渡された物だった。
「なんだかバタバタしちゃって忘れてたの。明日、渡すね？」
ペットボトルを差し出すAを、紗月がじーっとみつめた。
「じゃ、私がわったす〜！ あ！ わたしがわたす、だって〜きゃはは」
1人でウケて笑う紗月が、再びベッドにダイブした。
「・・・・・」
そのまま動かなくなった紗月。
「さっちゃん？」
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ryokasyu(プロフ) - 愛嬌さん» 申請ありがとうございます！お気に召していただけて本当に嬉しいです＾＾ (2021年1月12日 20時) (
レス) id: d540230153 (このIDを非表示/違反報告)
愛嬌(プロフ) - カホルさんの書くユノ大好きです^_^お友達申請させた頂きました。宜しければ承認お願いします。 (2021年1月12日 19時) (レス) id: dff3957b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カホル | 作成日時：2020年9月27日 16時
