クリスマスの雪 (ページ7)

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イブの夜　（後編）ページ7

2人は無口なまま、Aの部屋へと戻って来た。
Aが意識してしまい、黙りこんでしまっていたのだ。

階段を上がり、Aの部屋の前までたどり着いた。

鍵を開けたAの後に続いて男も部屋へ入り、床に落ちていたサンタの赤いジャケットを手に取った。

Aは帽子を拾うと、「くしゅん」とくしゃみをした。

「大丈夫？」

男が、その大きな手でAの額へと当てる。

Aは照れながら、男の顔を見た。

とても優しい顔をしている男が、今度はその額をAの額へと当てた。

Aの心臓がドクリと鳴った。

「・・・恥ずかしいよ。」

「どうして？さっきキスしたのに？」

「・・・そうだけど・・。言わないで、恥ずかしい。」

照れてうつむくAの額にキスをする男。

「サンタさん、・・・あなたの本当の名前は？」

「・・・僕は、ユノ。」

「ユ、・・・ノ？」

微笑んだユノが、Aの言葉を封じるように、口びるでその口びるを塞いだ。

優しいキスたちをAにするユノ。

受け止めていたAは、その手をユノの体に回すと微笑んだ。

ユノも微笑み、たくさんのキスをする2人。

甘く、熱く、その時間を愛おしむようにキスを繰り返した・・・。