雨と目薬が始まりでした。tkin etc.

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…


家まで送ってもらってる道中で延々と説教。


「だいたいヤマは……」
「そもそもさぁ……」
「自覚が足りないよ！」
「電車の痴漢のことだって……」




！！！
え？
なんで知ってる？？


「大ちゃんが教えてくれた。なんで大ちゃんには相談するわけ？俺はなんなの？」





「……ごめんなさっ…ふぇ…」

「わ、泣かないで！泣かせたいわけじゃないんだからっ！」

あんまりにも続く説教と気迫に、つい涙がこぼれてしまって。

道路の真ん中で頭をヨシヨシされて、しくしく泣く俺。乙女か俺は！と自分に突っ込んでみたけど、涙が止まんなくて……


しかたなく家に上がってもらって、ヒクヒクしながらもお茶いれて、少し離れて座ろうとしたら腕を引かれてまたハグされた。




「ほんとに……心配でしかたないんだから。自覚をもってよ。なにかあったら遅いんだよ？」

今度は優しく諭すように話してくる裕翔くん。


「痴漢のことだって…なんで話してくんなかったの？」

「だって…そんなにすごいことじゃないし…」

「何言ってんの！困ってたから大ちゃんに相談したんでしょ？！」




う……はい。そうです。
２週間くらい前から被害に遭ってたんだけど。
勘違いかもしんないってので１週間が経って、その後も続くからこれはやっぱり痴漢？！って思いだして…

なんとなく裕翔くんに話しそびれてて。
うちに遊びにきてた大ちゃんに相談したんだよね。
どうしたらいいか？って。


そういう話はまずは裕翔に…って言われたんだけど。なんか、話しずらくてさ。

そしたら
とりあえずは車両を変えろ。
なるべくドア付近にはいないように。
それでもされるようなら
また考えようって。


ごっりごりのかっこしてるから
さすがに男ってわかってるはずなんだけどなぁ。

俺なんかを痴漢して何が楽しいんだ？



で、まぁ、車両変えたりしたら痴漢がいなくなったので…少し油断してたんだよねー…


で、裕翔くんは痴漢のことや跡をつけられたことよりも、自分に相談をしなかったこと、それを大ちゃんにしたことを特に怒ってて……


大ちゃんをライバル視してるから余計にさ。

めんどくさい……

とてもめんどくさい。

帰りは絶対一緒だからね！とうるさく喚いてる裕翔くん。







そんな俺は、来週からレトロなカフェでバイトをすることになったのだが。


それを、こいつにまだ話せてない。
こいつがバイトを許すのかで悩んでる次第です。


…

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