雨と目薬が始まりでした。tkin etc.

鶏だんご鍋とプチガトー 1 ページ6

…

「ただいま〜。ど〜ぞ、あがってあがってー」

「「おじゃましまぁす」」

「いらっしゃ〜〜い」

「え？あれ？裕翔もいんの？」

「何？大ちゃん、ダメなの？」

「いや、そーゆうわけでは」


「仲直り。…したの？」

「伊野ちゃん、お邪魔してます。したよー。もう、ラブラブ復活！」




玄関先で繰り広げられる会話。
この子は涼介くんではないってことはわかった。

で？誰なのだろう？

ほらほら高木がまた固まってるよ。
とりあえず中入ろうよ。

この家の主よりも主らしく案内してくれる有岡くん。



リビングに入るとお鍋がセットしてあって
すっごい顔の整った男の子がいた。

さっき、玄関にでてきた彼もイケメンだったけど。




「いらっしゃいませ。初めまして。弟の涼介です。兄がいつもお世話になってます。」

「あ、いやいや。こちらこそお世話になっております。高木雄也です。これ、よかったら。美味しいって評判のお店なんです。」

「え？あー！ここ！！いつも行列でなかなか買えないお店！！」

「ふふ、甘い物好きって聞いたから。喜んでもらえてよかった」

「ありがとうございます！どーぞ！」

「ね、ちょっと、おれは？」

「あー……」

おっきいイケメンさんが俺も紹介して！と涼介くんに噛み付いてる。


そおそお、彼は誰？と、部屋に行ってしまった伊野尾くんがいないので、有岡くんを見ていると


「あー、ごめんごめん。中島裕翔っての。涼介の友だち」

「高木です。よろしくね。」

「中島裕翔です。こちらこそよろしくお願いします。平成大の１年です。」


「へー！俺の後輩じゃん」

「え？そーなの？」

声のした方に振り向けば、部屋着に着替えてた伊野尾くんがいた。



うおっ、なんだ？その部屋着！！
あれだよね？
女子が大好きなブランド。ふわっふわしてるやつ。
ぬいぐるみみたいになれちゃうやつ。
クリスマスプレゼントとかに人気のやつ。

なんでこの人、こんなに似合うんだ？


ボケーッとまた見つめちゃってたら

「メシメシーー♪さぁ、食うぞー、飲むぞー！
だいちゃーん！ほらおいでーー！」

と言って、有岡くんを羽交い締めにしてドカっと胡座をかいてソファを背もたれにして、涼介！早く！と喚いてる伊野尾くん。




「すみません。あんな兄で。」

どうぞ、座ってください。
たくさん食べてくださいねー！
と、弟さんから天使の微笑みをもらったら
隣にいたでっかいイケメンさんに睨まれた。


なんで？？


…

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