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こうなったら話が進まない。

泣いてどうしようもない涼介くんを看護師に預けお兄さんと話をする。


慧「やはり退院は難しいんですよね?」

櫻「そうですね。心臓の方は安定していますし、体が元気になってきたことで帰りたい思いも

 強くなっているのはわかるんです。でも心が追い付いていないというか。

 松本からも嚥下機能の改善が見られないこともストレスが原因の可能性があると言われました。

 涼介くんにとって一番いいことは家に帰って家族で過ごすことだと思います。

 松本にも私にもあまり心を開いてはいないので。

 ただ栄養面の問題が解決できないのであれば難しいのは事実です。」

慧「はい…」



櫻「胃瘻造ってみますか?経管栄養ほど入っていることは目立ちません。

 ただ、作った場合、温泉やプール、海などには入れなくなります。」

慧「そうなんですか…」

海になんて入れたことはない。でも今後できる可能性があるものを今無くすのはどうなのか…

櫻「それに、胃瘻も経管栄養と同様に注入することになりますので、

 今回のような事件が起こる可能性はあります。

 学校に行くのであれば予防策を考える必要はありますね。」


慧「ちょっと兄に相談してもいいですか。」

俺だけで決められる問題じゃない。

櫻「もちろん。家族で話し合ってください。」

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作者名:りょん。 | 作成日時:2020年6月30日 18時

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