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松本side
櫻井先生に依頼された子の往診に来た。
ちょっと色々と想像以上だったな。
俺が患者の中にこんなに幼い子はいない。一番若くて10台後半の子だったかな。
話しかけても返事は返ってこないから俺の独り言みたいになっちゃったし。
色々話題を振ってみたけど反応は皆無。興味のあることは見つけられなかった。
まあ、初見だし。焦りはしない。
精神科において焦っていいことは無いからね。
時間を掛けて涼介くんを知る必要がある。
今日は手あたり次第物を投げて散らかしたそう。
まだ小学2年生。きっと言葉にできない何かがあったのかな。
今日はこれで終わりにする。
しばらく毎日往診に来ることにした。
…
櫻「どうだった？話できた？」
ナースステーションに行くと待ったましたとばかりに櫻井先生が話しかけてきた。
松「いや、何も話してくれなかった。」
櫻「えー！？松本先生でもダメ？困ったなー」
松「そんなに焦ってもね。」
櫻「のんきなこと言わないでよ。」
松「しばらくは毎日来るからさ。元々懐かないんでしょ？
時間をかけないとダメなタイプなんだと思うんだよね。」
櫻「うん。お願いするよ。」
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作者名：りょん。 | 作成日時：2020年6月30日 18時
