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あれから熱も下がらない。それに加えて吐き気は続いてるし小さな発作も何度か起きている。

採血や点滴の刺し直しも何度かやってそのたびに大泣きしていた。

ついに限界か。




涼「うぁあああん。っひっく。うぁぁ。うえっおえっ。」
朝からずっと泣いている。

吐き気もあるのかえずいていて元々ない体力がもっとなくなっちゃう。

どうしたか聞いても返事は返ってこない。


顔を拭こうにもタオルを近づけると手で払われる。

今日は土曜日だからお兄さんに電話して来てもらった。


慧「おはよう。ずっと泣いてるって聞いたよ。どうした?」

涼「りょう…すけ、いいこにするから…」

慧「十分いい子だよ。心配しなくていいよ?」

涼「苦しいのいやなの…たすけて…」

慧「…」



俺に何ができるのだろう。



涼「慧にい泣いてる…?」

慧「えっ?」

涼介の言葉に目元をぬぐうと濡れている。泣いてるんだ俺。

涼「ごめんなさい…」

慧「なんで?なんで涼介が謝るの?何も悪いことしてないでしょ?」

涼「りょうすけがいい子じゃないから…何にもできないっ。やっぱり赤ちゃんなの…」

慧「そんなことない。今は体調が悪くてできないこともあるけど、しっかり成長してるよ。大きくなってるよ涼介。」

櫻「涼介くん、入院してからことあるごとに赤ちゃんじゃないもんって言うんですよ。」

慧「っわ。先生。いたんですね。」

入ってきた先生に気づかなかった。


慧「たぶんこの前学校で言われたからだと思います。」

櫻「そうですか…。状態もあんまり良くなっていなくて、精神的にも辛いんだと思うんです。

これは提案なのですが、精神科かかってみますか?」

慧「えっ。」


櫻「身体の状態が良くなれば心も安定することが多いです。

 でも現状そこまでにどれくらい時間がかかるかはわかりません。

 まだ小学生なのであんまり使いたくはないですが安定剤を使えば少し楽になるかと思います。」

慧「少し考えてもいいですか?」

櫻「はい。」



現にお兄さんが来てから吐き気は治まっている。

小さい体には抱えきれないほどのストレスがかかっているんだ。



これは長い闘いになりそうだ…

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作者名:りょん。 | 作成日時:2020年6月30日 18時

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