いつまでも… 6 (ページ19)

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慧「はあ、経管栄養のまま学校になんて行かせない方が良かったんだ…ごめん。」

宏「慧のせいじゃないよ。少なくともこの2週間、涼介は楽しそうだったし。

　誰なんだよ、こんなことした奴。ほんと許せない。

　早い方が良いと思うからちょっと学校に電話してくる。」

と返事をする前に宏太は行ってしまった。

いつも穏やかな宏太がこんなに怒ってるの久しぶりに見たよ。

…

慧「ん？どうした。」

引っ張られる感覚がしてみると涼介が俺の服に手を伸ばしている。

涼「にい、てぇ。」

小さな手を握ると涼介が力なく笑った。さっきより顔が赤い、熱が上がって来たかな。

涼「あついねー。」

慧「暑い？」
掛けている布団を1枚どける。

慧「ごめんね、また入院しないといけなくなっちゃったよ。」

涼「…。お家帰りたい。」

慧「お熱でちゃったし、息するの苦しいでしょ？」

涼「んー」

慧「アイスノンもらってこようか？」

立とうとすると引き留められた。

涼「行っちゃだめ…。」

握っている涼介の手に力が入る。

慧「わかったよ。ここにいるね。」

…

宏「電話してきた。犯人探してくれてるって。」

慧「そっか。ねえ、アイスノンもらってきてくれない？

たぶん熱あるんだけど涼介が離れたくないって言ってるから。」

宏「おっけ。」

…

そうして今年2回目の入院生活が始まった。