265事件 ページ15
…
学校に行けるようになってしばらくのこと。
放課後、図書室に来ていた。
昼休みに読む用に借りたくて。
いくつか選んだらすぐ読みたくなって窓際の席に座って読み始めた。
…
「ねえ。」
最初は自分に言われてるなんて気が付かなかった。
「ねえってば。無視すんなよ。」
そんな声が聞こえて振り返ると3人の男の子がいた。見たことない人たち。たぶん上級生。
「なんだよそれ？」
指差されているのはマスクから少し見えている管。
「…えっと…」
知らない人に突然声を掛けられて声が出ない。
「こいつだよ。噂のご飯食べられない子」
「こっからドロドロのもの入れるんだよ、なぁ？」
「赤ちゃんみたい。いや赤ちゃんだって口から飲むもんなぁ。それ以下か！」
「そうだな！あははは！」
「ちょっとそいつ押さえてよ。赤ちゃんにお似合いの物持ってきたからさ。」
「おっけ。」
涼「いやっ！やめてよ！」
1人に羽交い絞めにされて身動きが取れない。
もう1人が取り出したのは小さなパックの牛乳とシリンジ。
いつもにいが薬を入れる時に使うのと同じようなやつ。
「ミルク飲みましょうね〜あはは。」
涼「やだっ！」
頭を振るけど手の空いているもう１人に押さえられマスクも取られた。
「そんなに動くなよ。入れにくいじゃん。」
抵抗しているのに無理に入れようとするから管を固定してるテープが剥がれてしまった。
「ねえ、動くから管抜けちゃったよ。言うこと聞けないなんて悪い子だなー。」
「ほら、動くなよ！！」
大声を出され動きが止まる。
待ってましたとばかりにシリンジに吸った牛乳が管から入れられてしまった。
「なんだー入れても何ともないんだーなんか予想と違ったわ。つまんない。」
「牛乳まだ残ってんでしょ？飲ませてあげなよ。俺ら押さえてるから。」
「おっけーじゃあ、残りはお口からどうぞ。」
口を開けないようにしたのに鼻をつままれて苦しくて開けてしまったらそこにパックの牛乳を注がれた。
涼「ごほっ。っごほっうえっ…ごほっごほっ…。」
怖くて苦しくて。
どうにもできなくて。
その場に倒れ込んだ…
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作者名：りょん。 | 作成日時：2020年6月30日 18時
